「宇部興産ダブルストレーラー」トミカのこだわりが凄い!箱から飛び出すビッグサイズがなぜ実現できた?

「宇部興産ダブルストレーラー」トミカのこだわりが凄い!箱から飛び出すビッグサイズがなぜ実現できた?

 トミカの世界は、乗用車に限らずバスやトラック、建機などがラインナップされている。今回は豪華な大型トラックのトミカをご紹介したい。

 2020年9月に「トミカ(ロングタイプ)」として発売された宇部興産ダブルストレーラーは、トミカ箱の2倍のサイズがあるトミカ(ロングタイプ)の枠をさらに超えるビッグサイズのミニカーだ。タカラトミーと宇部興産にそれぞれ、数々の「規格外」を実現した「こだわり」について聞いてみた。

文/加藤久美子、写真/加藤博人、タカラトミー

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■32kmの私道を走るダブルストレーラーが規格外のトミカに?

箱からはみ出す規格外のサイズにびっくり! どうやって収まっているのか?
箱からはみ出す規格外のサイズにびっくり! どうやって収まっているのか?

 2020年9月に発売された「トミカNo.129 宇部興産ダブルストレーラー」(ダブルス・トレーラー)は、山口県内の宇部興産専用道路を走る巨大なトレーラーをトミカ化したものである。この専用道路は、日本最長の私道としても知られておりその長さは31.94kmに及ぶ。

 1968年から14年の月日をかけて建設された私道で、山口県内陸部の美祢市にある伊佐セメント工場と、同県の瀬戸内海沿岸にある宇部市の宇部セメント工場を結んでセメントの材料などを運んでいる。

 日本において公道を走行できる最大の車両重量は一般道路で27トン(最遠軸距10.0m以上)、高速道路で36トン(同15.5m以上)と定められている。当然ながら総重量120トンを超えるダブルストレーラーは公道を走ることはできない。宇部興産専用道路だけで走行が許されているトレーラーなのだ。

 32kmという私道も、そして総重量120トンという巨大なダブルストレーラーいずれもけた違いのスケールだが、実はこのトレーラー。トミカにおいても規格外だったのである。タカラトミー広報部と宇部興産広報部それぞれにこだわりを聞いてみた。

――UBEダブルストレーラーのトミカが誕生した背景から教えてください。

「元々お子さま向けの自動車図鑑などにも載っている印象のある車だったことから、商品化の候補としては挙がっておりましたが、並行して、宇部興産様から商品化のご要望を頂いていたこともあり、そのご連絡が弊社の商品化計画の後押しとなりました。

 途中、ノベルティのような販路を限定した展開のお話もございましたが、最終的には、全国のおもちゃ屋さんで販売する通常商品のトミカとしての発売となったのです。

 ダブルストレーラーのトミカは私たちタカラトミーと宇部興産様が一緒に作り上げた商品です。宇部興産様のご担当者にも商品化に寄せる思いをお聞きになってください。かなりの熱量を感じましたよ!」(UBEのアツい想いは後述します!)

――こだわりの点もたくさんありそうですね!

 

「はい。まずはそのサイズです。トミカのパッケージサイズは通常横幅が78mmなのですが、ロングタイプはその倍の156mmになっています。しかし、「規格外の巨大なトレーラー」という魅力をさらに引き出すべく、156mmのパッケージに収まらないぐらい大きくできないか?という部分をこだわりました。

 そして考えられたのがパッケージへのおさめ方です。箱から出していただくとその工夫がお分かりいただけると思います」

 ということで筆者も実際に購入して箱を開けてみてびっくり!なるほど、確かにこれはスゴい。全体が3分割(トレーラーヘッド・トレーラー×2)されており、台型のトレーラーが上下互い違いにパズルのように収まっていてスペースが有効活用されている。

 袋から出して組み立ててみると……おお!! これは確かに大きい。全長はトミカの箱からはみ出している!

箱にはこのように収まっている。台型のトレーラーを互い違いに納めることでスペースを有効活用?
箱にはこのように収まっている。台型のトレーラーを互い違いに納めることでスペースを有効活用?

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