日産は2021年6月24日に現時点では海外専売となる、3列プレミアムラージSUVであるインフィニティQX60の2代目モデルを発表し、メインマーケットとなる北米では今年後半に発売することを公表した。
また6月半ばには、日経新聞の「日産がスカイラインを含めたセダン4車種の開発を中止する」という報道に対し、ノートオーラの発表会で星野副社長が「日産はスカイラインを諦めない」という発言をしたことで話題となった。
このことを考えると現行スカイラインに通じるところもある大きなフロントグリルを持つQX60や、QX60同様に海外専売となっているミドルプレミアムSUVのインフィニティQX50がスカイラインファミリーとして日本に導入されてもいいような感もある。
という背景もあり、本企画ではQX60を中心にQX50も紹介しながら、2台の日本導入の可能性も考えてみた。
文/永田恵一
写真/日産
【画像ギャラリー】日本未発売の新型インフィニティQX60とQX50を徹底解剖!!
■インフィニティQX60ってどんなクルマ?
QX60は3列ラージプレミアムSUVとして2012年に登場したインフィニティJXを起源に、2014年にインフィニティがSUVの車名をQXに統一した際にQX60に車名を変え、現在に至る。
2代目QX60も初代モデル同様のエンジン横置きのFFベースのSUVで、その意味ではレクサスRXなどに近いところのあるモデルである。
2代目QX60のボディサイズは全長5034mm×ドアミラーを含めた全幅2184mm×全高1770mm、ホイールベース2900mmと、やはり日本での使用にはギリギリといったところだ。
エクステリアはフロンマスクこそ大きなグリルなどインフィニティのSUVらしいものだが、上下方向に薄く、横一直線とされたテールランプなどから、インフィニティの新しいデザインの方向性が感じられる。
インテリアは液晶メーターやダッシュボード上部に置かれたモニター、キルティングが施されたダッシュボードやシートなどにより、エクステリア以上に新鮮さを感じる仕上がりだ。
また、QX60の前席は「人間は無重力で脱力した状態が身体への負担が最も少なく、長時間でも姿勢が崩れにくく、疲れにくいことに着目し開発された」ゼログラビティシートが採用されている。
2列目シート以降は2列目に3人掛けベンチシートと独立したキャプテンシートを設定し、3列目は2人掛けなので、乗車定員は7人と6人となる。
さらに2代目QX60は3列目へのアクセス性も2列目にチャイルドシートを装着したまま可能にするなど、大幅に改善されている点も大きな特徴となっている。
機能面を見ていくと、エンジン&トランスミッションは直噴となる3.5リッターV6(295ps&37.3kgm)に、日産のFF車というとCVTというイメージが強い日本人には目新しい9速ATを組み合わせ、FFと4WDを設定。けん引能力も6000ポンド(2720kg)と高い。
また、運転支援システムであるプロパイロットはカーナビや制限速度をカメラで読み取る機能との連携により、コーナーや高速道路の出入り口などでは適切な減速を行うナビリンク機能付きに進化している。
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