クルマには定期的なメンテナンスが必要。メンテナンスによってクルマをいい状態で保っておくことで、故障を防ぎクルマを長持ちさせるということはもちろん、燃費性能も維持することができます。クルマはそもそも劣化するもの、適正なメンテナンスを行ってこそ、本来の燃費性能を発揮するのです。
ここでは、燃費に影響を与える4つのメンテナンス項目を取り上げ、燃費が悪化する要因と燃費を良くするメンテナンスについて紹介します。
文:Mr.ソラン、エムスリープロダクション
アイキャッチ写真:AdobeStock_ ponta1414
写真:写真AC、AdobeStock、HONDA、エムスリープロダクション
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タイヤ空気圧は月1チェックで適正値に
クルマは、タイヤが回転するときに発生する、路面との摩擦力によって、動きます。摩擦力(転がり抵抗)が大きければ、グリップ力が強くなり加速性能や操縦安定性が向上しますが、燃費は悪化します。逆に摩擦力が小さいとグリップ力は低下しますが、燃費は良くなります。
ゴムでできているタイヤは、微少ながら自然に空気が漏れだしており、走行していなくても徐々に空気圧は下がっていきます。空気圧が低下すると、タイヤが撓んで地面との接触面積が増えるため、摩擦力が増えて燃費は悪化します。空気圧が20%低下すると、燃費は2~5%程度悪化するといわれており、空気圧低下は燃費にとって軽視できないものです。
またタイヤの表面は、走行距離とともに摩耗してトレッドの溝が浅くなります。溝が浅くなるに従い、徐々にタイヤの接触面積が増えるので、わずかながら燃費は悪化していきます。トレッド面の溝深さが1.6mmまで摩耗すると、タイヤ交換を促すスリップサインが露出しますが、このスリップサインが出たら新品タイヤに交換しなければならない、というのはみなさんもご存じのとおりです。
また、燃費をさらに向上させる方法として、「タイヤの空気圧を規定値以上に上げる」ことや、「タイヤ交換の際に低燃費(エコ)タイヤや、タイヤをワンサイズ小さいものに履き替える」というものもありますが、確実に燃費を向上させることができる一方で、いずれも雨天時などでグリップ力が低下するリスクを伴うので、必ずプロに相談しましょう。
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