超「角」フォルムの超無骨SUV「ボーリンジャー B1」の正体

超「角」フォルムの超無骨SUV「ボーリンジャー B1」の正体

どうですか、カクッカクなこの異様。

2017年11月に開催されたLAショーでお披露目され、まるで軍用車のようなスクエアなボディ形状でひと際注目を集めたのが、この「ボーリンジャーB1」。実はこれ、SUVタイプのEVなんですが、そもそもこのB1を送り出した会社、ボーリンジャーモータースってどんなところなのか?

企画担当、調べました!

※本稿は2017年12月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2018年1月26日号


■見ためは超ハードなクロカン4WDだけど

 ボーリンジャーモータースは、米国ニューヨーク州に本拠を置くスタートアップ企業(※「スタートアップ」は、創業から間もない起業の市場開拓段階のことを指す。ベンチャー企業とはチト意味合いが違う)。

 創業者のロバート・ボーリンジャーは、MIT(マサチューセッツ工科大学)などと並ぶ名門カーネギーメロン大学を卒業後に大手広告代理店に勤めた後、同社を設立。このB1の設計に着手し始めた。

リアスタイルもスクエアでスパルタンな雰囲気のB1。リアパネルは取り外すことが可能

で、今回のLAショーに出展されたこの「B1」、ベンツクラスやレンジローバーなどといったSUVたちをも上回る“軍用車らしさ”を身に纏っている。

ボーリンジャーとしては、EVだからといってテスラのようなスポーツ性を全面に押し出すのではなく、実用性を重視したSUVに特化させる狙いがあるようだ。

創業者のロバート・ボーリンジャー

ボディサイズは全長4572×全幅2331×全高2240mmで、ホイールベースは3200mmという、全長が短いわりに超低重心でロングホイールベースとなっているのが特徴だ。

注目のパワートレーンは、標準で60h(航続可能距離193km)とオプションの100h(航続可能距離322km)という2種類のバッテリーパックを用意。前後1基ずつというふたつの電気モーターによる最高出力365ps、最大トルク65.3kgmのスペックを誇る。

中央にバッテリーを配置することで、前後50:50の重量バランスを達成。モーターは前後1基ずつ

普通充電だと約7時間20分~12時間で、急速充電なら45分で充電が完了。CHAdeMO規格の急速充電にも対応しているという。

その加速性能は0-60mph(約97km/h)4.5秒という俊足ぶりを誇り、ベンツAMG C63やアウディS4などと同等の加速力というのには驚かされる。ボディがオールアルミということもあるのだろうが、これホントにSUVの数値なのか? という印象すら受ける強烈なもの。

B1のスケールモデル。量産仕様のスクエアなボディフォルムは、ほぼこのままの状態を維持しているのがよくわかる

■あくまで実用性を重視した作り

で、このB1、ユニークなのはリアボディパネルを取り外すことでピックアップトラックに早変わりすること。さらに後部にはふたつのプラグが付けられ、移動可能な電力源としても使えるのは、アウトドア派のドライバーにとって見逃せないポイントだろう。

リアパネルを取り外した状態がこれ。SUVからピックアップトラックへ早変わりできるのはB1の持つ大きな注目ポイントだ

そして、実用性を重視した証拠が高い積載性能。リアの荷台部分からフロントの荷室まででテールゲートを閉じた状態でも最大約365cmの長尺物を積むことができる。また、牽引機能にも優れ、最大で約2770kgまでOKだ。

このB1、価格はまだ公表されていないが、2018年初頭に予約金1000ドル(約11万3400円)を払えば予約可能。

現在は2020年からの納車に向けて開発の真っ最中のようだ。1台いかがだろう?

インテリアは防水処理を施してある計器類が並ぶ。フロアは防汚対策でコーティングしてある。企画担当、今回一番見入ってしまったのはまるで工具箱のようなコンソールボックス周辺。あくまで開発段階の写真なのかもしれませんが、その質実さ、大好きです!

■ボーリンジャーのウェブサイトはこちらから、動画もありますよ!

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