世界中のセレブに愛されるプレミアムサルーン。メルセデスベンツ・BMW・アウディのドイツ御三家を筆頭に、各メーカーが最新技術を注ぎ込んで市場に送り出し、熾烈な争いを繰り広げているセグメントである。
そこで今回は世界のセレブ御用達のラグジュアリーカーの中から最も優れたプレミアムサルーンを決定!
●エントリーリスト(プレミアムサルーン・上限1500万円前後)
・トヨタ MIRAI Zエグゼクティブパッケージ(日本・805万円)
・レクサス LS500h バージョンL(日本・1525万円)
・キャデラック CT5 プラチナム(アメリカ・569万円)
・テスラ モデルS(アメリカ・1199万9000円)
・ジャガーXF Rダイナミック P250 RWD HSE(イギリス・813万円)
・アウディA8 60 TFSI クワトロ(ドイツ・1581万円)
・BMW 740i Mスポーツ(ドイツ・1327万円)
・BMW 840i グランクーペ Mスポーツ(ドイツ・1198万円)
・メルセデスベンツ S500 4マチック(ドイツ・1422万円)
・メルセデスベンツ AMG GT 4ドアクーペ 43 4マチック(ドイツ・1310万円)
・ポルシェ パナメーラ(ドイツ・1249万円)
・ポルシェ タイカン(ドイツ・1203万円)
・DSオートモビル DS9 オペラ(フランス・699万円)
・プジョー 508 GTブルーHDi(フランス・565万円)
・マセラティ クワトロポルテ GT(イタリア・1357万円)
・ボルボ S90 B6 AWD インスクリプション(スウェーデン・894万円)
※本稿は2022年4月のものです
文/鈴木直也、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年5月26日号
■16車のノミネートからトップ10を選ぶ!
ワールドクラスのプレミアムサルーンとなると、僕としては3つの観点から評価軸を見ていくことにした。
まずはオーソドックスに、伝統的高級セダンとしての評価軸だ。これはある意味時代を超越した普遍的な価値観ともいえる。
上質な室内空間、乗り心地に優れた足回り、もちろんドライバーズカーとしてのハンドリング性能の高さも重要な評価軸となる。
これとは別に、現代のプレミアムサルーンであれば、カーボンニュートラル時代を意識した、先進性も新たな評価軸として取り入れなければならないというのが僕の考え。
もちろん、BEVといっても、「じゃあ、その電力はどうやって発電したの?」とか「大容量のバッテリーを製造、廃棄する際のCO2はどうカウントするのか?」といった論点は重々承知している。
でも、プレミアムサルーンを所有しよう、というお金持ちは社会的な見られ方も大切。
ECOコンシャスなクルマ選びという観点も、特にこのカテゴリーであれば重要になってくる。
そしてもうひとつの評価軸がスポーティさ、だ。
プレミアムサルーンとはいえ、運転そのものを楽しみたいというユーザーに向けての評価軸も忘れてはならないだろう。
こうした3つの評価軸をそれぞれ加味して確定したのが僕のランキングだ。
1位はやはり総合力でのバランスが高いベンツSクラスだ。
伝統的プレミアムサルーンという面の評価軸での高い総合力はBMW7シリーズやレクサスLSを圧倒する。
48Vマイルドハイブリッドを組み合わせた3L直6ターボのダウンサイジングも今の時代にマッチする。
2位には敢えてテスラ モデルSを挙げた。
伝統的プレミアムサルーンの評価軸では上位には上がらないが、BEVで新たな価値観を切り拓いた存在感は大きく評価したい。
まさに近未来のプレミアムサルーンを先取りするのがテスラといえる。
3位にはアウディ A8を挙げた。
BMW7シリーズよりも洗練された内外装に加え、走りの質感も高い。7シリーズは5位とした。
BMWはむしろ8シリーズのグランクーペが魅力的。高級スポーツサルーンの魅力を満喫できる。
ポルシェタイカンをこのカテゴリーに入れたか!? という観点はあれど、パワーユニットがエンジンかモーターかなど関係なく、ポルシェが作ればポルシェになる、ということを思い知れせてくれた。
MIRAIは燃料電池ということを度外視しても、プレミアムサルーンとしての総合力に優れている。レクサスLSよりもまとまっている。
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