2022年5月23日、日産は、バッテリーEV「アリアe-4ORCE」による北極から南極までの遠征「ポールトゥポール」を目的として、イギリスの探検家であるクリス・ラムゼイ氏とパートナーシップを締結したことを発表した。「ポールトゥポール」に使用されるアリアe-4ORCEは、40インチタイヤを装着した特別なカスタムマシンだという。
カスタム版のアリアe-4ORCEはどういったマシンなのか、南極や北極での充電はどうするのか!?? 「ポールトゥポール」計画の全貌とともに、ご紹介しよう。
文/吉川賢一、写真/NISSAN、佐藤正勝
【画像ギャラリー】40インチタイヤを装着した迫力あるアリアe-4ORCEとベースとなるアリアを画像でチェック!!(12枚)画像ギャラリーアリアとe-4ORCEの可能性を世界中に周知させるプロジェクト開始!!
北極から南極まで、距離にして約2万7000km、気温はマイナス30度から30度まで、という、さまざまな気候条件のなかを走る「ポールトゥポール」。出発は来年の2023年3月の予定だ。北極から北米に渡り、そこから中南米を経由し、南極大陸へと向かう移動ルートには、氷河や険しい山脈、広大な砂漠など、さまざまな環境を通過する。事前準備は相当行っているのだろうが、最悪、「失敗、リタイヤ」という可能性も大いにあるなか、このチャレンジの狙いはもちろん、「アリアとe-4ORCEの可能性を世界中に知らしめるため」だ。
日産の副社長、星野朝子氏によると、「アリアは、より遠くへ、より簡単に、より快適に移動することを可能にします。さまざまな路面で安定性とトラクションを高めるe-4ORCEを搭載したアリアは、このチャレンジングな旅の最適なパートナーとなることでしょう」としており、日産の長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」でも語られていた「ワクワクする商品と技術によって移動と社会の可能性を広げていくこと」にも通じる。
ちなみに今回のラムゼイ氏は、2017年のモンゴル・ラリーに、妻のジュリー氏とともに日産リーフで参戦、見事、完走を果たしている。彼らは、「BEV(電気自動車)が最も過酷な環境でも対応できることを証明すること」を使命にしているそうで、そこに賛同した日産がスポンサーとなり、探検のパートナーになった、という構図だろう。
現在日産は、ポールトゥポールのチームらと企画、エンジニアリング、テスト、コンテンツ制作など、多岐に渡って協力しているそうだ。
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