新型アリア 40インチタイヤ装着で南極へ! 「世界に一台」スペシャルマシンと日産の狙いは?

タイヤサイズはなんと40インチ!? 極地では風力と太陽光を介した再生エネルギー発電で充電

タイヤサイズはなんと40インチ。その分、航続距離は短くなるが、生きて帰るためには走破性の確保の方が重要だ
タイヤサイズはなんと40インチ。その分、航続距離は短くなるが、生きて帰るためには走破性の確保の方が重要だ

 もちろん、アリアのカスタマイズも日産が全面的にバックアップ。プレスリリースでは、北極圏や南極圏での極寒の環境や、過酷な地形での走行にも対応できるよう、ホイールやタイヤ、サスペンションに加えて、エクステリアもカスタマイズするとあったが、詳細は明らかとなっていない。また、帯同するもう1台のアリアe-4ORCEは全くの標準車両であり、遠征をサポートする役目を担うという。

 本件について、日産広報に取材したところ、今回の遠征で使われるアリア(カスタマイズされる車両、帯同車ともに)は、フル充電で456kmの航続距離をもつイギリス市場仕様のe-4ORCE車両だという。しかも、パワートレインやバッテリーは、通常の市販車と異なる改造を行う予定はないそうだ。

 タイヤサイズはなんと40インチ。その分、ベース車両の456kmよりも航続距離は短くなるが、生きて帰るためには走破性の確保の方が重要だ。加えて、岩や氷による損傷を防ぐため、車体下部にはプロテクションも装着される。ティザー写真を見ると、この大径タイヤを装着するために、リフトアップとフェンダー拡幅に加えて、フロントバンパーにはフォグランプらしき装備も追加されている。

 装着しているオールテレインタイヤにある赤いラインは、雪上走行用のタイヤチェーンを装着しているのだろう。とにかく、砂漠や岩場、地割れ、雪原やクレバス地帯など、どんな路面であっても走破が出来るようにカスタムされるようだ。

 改良したアリアの航続可能距離についてはわかっていないが、おそらく300km程度の航続距離にはなってしまうはずだ。そうなると単純計算で90回、100回以上の充電を行うことになる。北米大陸と南米大陸を通過している最中は、充電スポットが潤沢にあるはずなので問題ではないだろうが、問題は極地。日産広報によると、極地では風力と太陽光を介して再生エネルギーを提供するポータブルシステムを含む方法で行うという。なかなかハードな旅路となるが、面白い企画だ。

 2023年3月のスタートまであと9カ月、続報があれば、またご紹介しよう。

【画像ギャラリー】40インチタイヤを装着した迫力あるアリアe-4ORCEとベースとなるアリアを画像でチェック!!(12枚)画像ギャラリー

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