青空駐車と屋根付き車庫でどう違う? 新車の輝きを守るために気を付けたい6つのポイント

青空駐車と屋根付き車庫でどう違う? 新車の輝きを守るために気を付けたい6つのポイント

 夏はクルマの塗装にダメージを与える紫外線が特に強くなる。とはいえ、日本ではマンションの地下駐車場でもない限りは、屋根付きのカーポートを持っている家は少ないだろう。

 多くは青空駐車で、カバーもかけていないというオーナーが多いと思われる(編集担当含め)。

 そんな青空駐車と屋根付き車庫で、どれくらいクルマへのダメージが違うのか? またどうすればクルマへのダメージを押さえることができるのか? 気になる方も多いのではないだろうか。

 今回は、愛車を長くキレイに保つためのポイントを、洗車など愛車のコンディション維持に詳しい青山尚暉氏が解説していく。

文/青山尚暉
写真/AdobeStock(トップ画像=miya227@AdobeStock)

【画像ギャラリー】夏の紫外線に負けずにピカピカの車体を保つ!! 新車の輝きを守るための「美の6か条」(6枚)画像ギャラリー

■ボディカバーがあれば万全ではない! カバーがむしろ傷の原因に!?

屋外駐車でボディカバーを付ける場合は、車種専用のものを選ぶのが正解(araho@AdobeStock)
屋外駐車でボディカバーを付ける場合は、車種専用のものを選ぶのが正解(araho@AdobeStock)

 夏はクルマのボディ、塗装にダメージを与える紫外線の照射が強くなる。クルマを大切にしている人にとって、クルマにとって、過酷な季節なのである。しかも、マンションの屋内、地下駐車場に車を保管、駐車できる幸運な人などごく一部で、多くは筆者を含め、屋外に愛車を止めているはずだ。

 当然、屋外(青空)駐車をしていれば、屋内駐車とは違い、クルマへのダメージも大きくなる理屈。その対策としてまず挙げられるのが、ボディカバーだ。

 が、廉価なもの、ボディの形状に合っていないものを被せると、風などの影響でボディカバーとボディが擦れ合い、かえってボディ、塗装にキズを付けてしまう可能性、心配がある。

 さらに雨による蒸れなども、ボディ、塗装によくないのは当然である。屋外駐車でボディカバーを付ける場合は、高価でもしっかりとした、車種専用のものを選ぶのが正解というわけだ。

 一方、筆者もそうだが、屋外駐車派でも、ボディカバーを好まない人もいるはず。乗るたびに外すのは面倒だし、その置き場にも苦慮する。そしてまた、帰ってきて被せるのも面倒だ。雨の日だと結局、被せないままだったりする。

■カバーがなくてもボディをピカピカに保てる!? 愛車を守るために知っておきたいポイント

購入時に上級かつ効果が長持ちするコーティングを施し、定期的なメンテナンスを行えばボディを美しく保てる(khunkorn@AdobeStock)
購入時に上級かつ効果が長持ちするコーティングを施し、定期的なメンテナンスを行えばボディを美しく保てる(khunkorn@AdobeStock)

 ところが、屋外駐車×ボディカバーなしでも、海沿いに住む筆者の場合、新車からもう8年が経つクルマでも、ピカピカのまま(個人の印象ですが)、ボディ、塗装を保つことが可能な方法がある。

 それは、新車時、あるいは中古車購入時に、キーパーなどの信頼できる業者でコーティングを施すことだ。それも簡易的なコーティングではなく、値は張るが、上級かつ効果が長持ちするコーティングである。

 そして定期的なメンテナンスを行うことだ。結果的に、ボディを美しく保つためのケアが楽になり、もっと言えば、売却の際も有利になる。

 コーティングメニューはさまざまだが、屋外駐車のクルマでは塗装面だけでなく、ゴムモールや樹脂パーツまでコーティングするメニューだと完璧だ。

 最近の新車塗装はかなりレベルアップしていて、上質で耐久性に優れた塗装になっているものの、そうしたゴムモールや樹脂パーツの紫外線、経年変化による劣化も見逃してはならない。クルマのボディは黒いパーツが黒々としていてこそ、精悍に、美しくきれいに見えるものだからだ。

 その上で、屋外駐車の筆者が特に注意しているのが、ボディの空からの空爆、鳥のフン被害だ。

 クルマの塗装はアルカリ性には比較的強いと言われているものの、鳥のフンの強い酸性にはそれほど強くない。よって、愛車のボディ、ウィンドウ(こちらは視界確保、ワイパーブレード保護のため)に鳥のフンを発見したら、流水などで速やかに落とすことにしている。

 専用クリーナーもあるし、柔らかいクロスをお湯で絞ったもので優しく拭き取ってもいい。その放置こそが、紫外線とともに、屋外駐車最大の敵のひとつなのである。

フン害に思わず憤慨!! 車のボディは鳥のフンの強い酸性に弱い。見つけたらすぐに流水などで速やかに洗い落とそう(Martin@AdobeStock)
フン害に思わず憤慨!! 車のボディは鳥のフンの強い酸性に弱い。見つけたらすぐに流水などで速やかに洗い落とそう(Martin@AdobeStock)

 細かいことを言えば、いつ、どこでも鳥のフン対策ができるように、車内に水の入ったスプレー、クロス、虫&鳥のフン専用クリーナーなどを常備している。それらがクルマから遠いところにしかないと、「あとでやればいいや」と、放置してしまいがちだからである。

 また、鉄道線路や鉄工所の近くの屋外駐車では、風に乗って運ばれてくる鉄粉被害も、ボディというか塗装に大きなダメージを与える。

 定期的に鉄粉除去専用の粘土クリーナーなどで、鉄粉を粘土の中に回収する必要がある。その被害は、コーティングを施していれば軽減されるものの、100%防げるものではないと考えたい。

 ところで、筆者の今の住まいは一軒家で、クルマは完全な屋外駐車だが、以前、マンションに住んでいたこともあり、そこでは1階のコンクリート打ちっぱなしの駐車スペースを借りていた。が、屋内だから100%安心、というわけではなかったのだ。

 理由は、コンクリート打ちっぱなしだからだろうか、クルマをしばらく止めたままにしていると、ボディ全体にうっすらとコンクリート紛らしき白っぽいホコリが堆積してしまうである。もちろん、そのまま擦ったりしたら、コンクリート紛=コンパウンドのようなものだから、キズ付きの原因になる。

 で、筆者がどうしたかと言えば、屋内駐車なのに、むしろボディカバーを装着したのである。

 今から30年の前の話なので、現在のマンションの屋内のコンクリート打ちっぱなしの駐車場で同じような被害があるかどうかはわからないが、もし、屋内駐車なのに、そうした被害に見舞われているのであれば、ボディカバーは効果的だ。

 風や雨によるボディへのダメージはないわけだから、むしろボディカバーの効果を最大限に発揮してくれることになるのではないだろうか。

 というわけで、屋外駐車でも、そうしたコーティングの施工、その後の配慮、メンテナンス、日ごろのケアを怠らなければ、実は屋内駐車のクルマとそう変わらないグッドコンディションを長きに渡って維持することが、筆者の愛車のように可能となるはずだ。

 なお、月極駐車場などに止める場合、日陰になるから大木の下のスペースを選ぶ、というのはNG。樹液が垂れる木だと、特にこれからの季節は、かえって塗装に深刻なダメージを与え、そのままワイパーを作動させると視界が悪化する樹液ポタポタ被害に遭うことになる!!

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