SUVの台頭によって近年、人気が下火になってきている日本のセダン。しかし、3ボックスとも呼ばれる4ドアセダンは、今もクルマの定番であり、走りと実用性とのバランスのよさなどが魅力のボディタイプといえる。
そこで今回は、日本で生き残っているセダンの中から「使い勝手」と「デザイン」2つのテーマで、前者を自動車評論家 渡辺陽一郎氏が、後者を清水草一氏がトップ5を選出!
※本稿は2022年8月のものです。諸元の[ ]内はモーター最高出力、燃費はWLTCモードの数値です
文/渡辺陽一郎、清水草一、写真/ベストカー編集部 ほか
初出/ベストカー2022年9月10日号
■意外と使い勝手のいい日本のセダンTOP 5
1位はカローラアクシオ(トヨタ)だ。
2012年に発売された継続生産車だが、国産セダンでは唯一の5ナンバーセダンになる。
全長は4400mmで、最小回転半径も4.9mに収まり、視界もいいから抜群に運転しやすい。
後席の足元空間は、3ナンバー車のカローラセダンよりも広く、乗り降りもしやすい。優れた使い勝手は今でも注目される。
2位はカムリ(トヨタ)。
国産セダンでは最大級の室内を備え、後席も広くて快適だ。ハイブリッド専用車だが、トランク容量も充分に確保され、奥行き寸法は1150mmに達する。
後席の背もたれは、6対4の割合で左右分割して前側に倒せるから、ワゴンのように荷室面積を拡大できる。
3位はマツダ6セダン(マツダ)、4位はアコード(ホンダ)で、いずれも後席が広く、トランクスペースも大容量だ。
5位はレクサスES。
価格は599万円からと高いが、ハイブリッド専用車で、後席と荷室も広い。先ごろの改良で装備を充実させ、プレミアムセダンでは使い勝手が最も優れている。
●意外と使い勝手のいい日本のセダンTOP5
・1位…トヨタ カローラアクシオ
・2位…トヨタ カムリ
・3位…マツダ マツダ6セダン
・4位…ホンダ アコード
・5位…レクサス ES
(TEXT/渡辺陽一郎)
■デザインのいい日本のセダンTOP 5
デザイン部門の1位は日本のセダンでは別格の存在といえるセンチュリー(トヨタ)としました。
あの古墳みたいなベース形状を、よくぞここまでモダンに美しく仕上げたなぁという感嘆です。
2位はレクサスISです。
レクサスISのデザインがそんなにいいかっていえば、メチャメチャいいってほどでもないですよ。でも、カッコいいセダンのツボは全部押さえてる。
フォルムはバランスがいいだけじゃなく、実際よりも幅広くワイド&ローに見える。
スピンドルグリルやヘッドライトも微妙な変更を受けて、とっても精悍な造形になった。全体に古典的なエリート感ビンビン!
3位のアコード(ホンダ)は全体のバランスのよさ。
4位のカローラセダン(トヨタ)は、サイズの小ささを見事に補って、適度な威圧感を持っている点を評価。
そして5位はマツダ3(マツダ)。ハッチバックのデキからすると、もっと上位にくるデザインに仕上げてほしかったなぁ。
●デザインのいい日本のセダンTOP5
・1位…トヨタ センチュリー
・2位…レクサス IS
・3位…ホンダ アコード
・4位…トヨタ カローラセダン
・5位…マツダ マツダ3セダン
(TEXT/清水草一)
コメント
コメントの使い方マツダ3もセダンは非常に当たり障りないデザインで、どこにでも使えてマツコネも便利なのですが、見切りの悪さがネック。6とアコードは使い勝手面では巨体…
カローラの名に拒絶反応がないなら、なんだかんだ良い車なのがカローラセダン。動的・静的質感や静粛性、乗り心地など今もクラストップです
アクシオの方は唯一スバル車を上回る見切りの良さがあり、使い勝手・小回り性など優れていますが、見た目や質感で人を選びます