2019年10月以降、新車購入でポイントとなるのが、消費税10%の増税と同時に行われる「自動車取得税の廃止」と「環境性能割」の導入。
11月1日現在、この環境性能割の課税内容についてはまだ決まっていないが、自動車取得税から環境性能割へ変わることで、消費増税後でも増税の負担が少ない車種が出る可能性もある。
その車種はどれなのか? モータージャーナリストの渡辺陽一郎氏に話を聞いた。
※本稿は2018年11月のものに適宜修正を加えています。増税後にかかる負担についてはあくまで予想を含んだ内容となります
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2018年12月10日号
■ハイブリッド車やクリーンディーゼルターボは増税前に買うのがおトク
消費税率が10%に高まると、自動車取得税が廃止されて環境性能割が導入される。この内容にかかわらず、現時点で自動車取得税と同重量税がエコカー減税によって免税される車種は、消費増税の2%がそのまま上乗せされる。
従って現時点で免税になっているハイブリッド車やクリーンディーゼルターボは、消費増税前に買うのがトクだ。
また極端に燃費の悪い(燃費基準の達成率が低い)車種も環境性能割で増税される。
そうなると税額の増加が少ないのは、現時点でエコカー減税が中級水準だったり、自動車重量税が本則税率に収まる車種だ。2015年度燃費基準+10%車から、2020年度燃費基準+10%車あたりが該当する。
これらの車種でも、消費増税後に納める税額の総額が今より安くなることはない。環境性能割が今のエコカー減税を実施している自動車取得税よりも少し下がり、消費増税ぶんをある程度まで相殺できる程度だ。
■負担があまり変わらないと思われるクルマは?
ただし、ここに該当する車種は多く、SUVではハリアーのノーマル(自然吸気ガソリン)エンジン車、ターボの4WDなどが該当する。エクストレイルもノーマルエンジン車だ。ヴェゼルはノーマルエンジン車と、ハイブリッドでも燃費基準の達成率が低い4WDが当てはまる。
ミニバンではセレナのSハイブリッド、ヴォクシー3姉妹のノーマルエンジン車、アルファード&ヴェルファイアのノーマルエンジン車など。
ステーションワゴンでは、カローラフィールダーのノーマルエンジン車、レヴォーグが該当する。
価格の安いコンパクトカーでは、フィット、ヴィッツ、ソリオなどのノーマルエンジン車が入る。
軽自動車は、N-BOXのノーマルエンジン車、スペーシアのマイルドハイブリッド、タントのノーマルエンジン車という具合だ。
このように売れ筋車種のノーマルエンジン搭載車は、大半が該当する。
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