免許をとって何年経っても、縦列駐車、狭い道でのすれ違い、急カーブ、合流ではいまだにドキドキ……。他人には絶対に言いたくはないけれど、自分の運転は決して上手いとは言えない。とはいえ、その原因はわからない。このように自分の運転スキルの低さに人知れず悩んでいる人は多いのではないだろうか?
そこで今回は、運転がちょい下手な理由を考えてみたい。もちろん、運転が苦手と感じる理由はさまざまなため、すべてを網羅しているわけではないが、ここで紹介する項目のなかに心当たりがある項目はひとつはあるはず。ひとつでも改善できれば運転に自信が持てるようになるはず。ふとした瞬間に「自分って運転下手かも」と感じるような人に参考にしてほしい。
文/藤原鉄二、写真/トヨタ、マツダ、写真AC、イラストAC
【画像ギャラリー】ほんのちょっとの見直しで運転は上手くなる! (8枚)画像ギャラリー最適なドライビングポジションがとれていない
家族で1台のクルマを共有しているような場合にありがちなのが、別の人が運転した後に運転する時、シートを前後させるだけといった適当なドライビングポジション調整をしてしまうこと。これが運転が下手かも感じてしまう原因のひとつだ。
その理由は、正しいドライビングポジションがとれていないと正確なアクセル&ブレーキ操作やステアリング操作ができなくなってしまうから。さらに目線の位置も適切ではなくなるため周囲のクルマや歩行者の動きを把握しにくく、その結果、より強い恐怖感や不安感を覚えてしまうのだ。
加えて、体がしっかりシートに固定されないためカーブの時に体が傾きやすくなる。すると、平衡感覚にくるいが生じて、急ハンドルを切ってしまったり、ハンドルを切りすぎたり、曲がり切れずに対向車線にはみ出したりしてしまうことになる。
そこで今一度、正しいドライビングポジションを確認し、それを意識して運転してみよう。はじめは少し面倒かもしれないが、少し続けることで正しいポジションを体が覚え、意識しなくても正しいポジションを維持できるようになる。基本的なことだが、これができているだけで周囲の見え方や体の使いやすさが大きく変わり、運転のしやすさを感じるはずだ。
正しいドライビングポジション
1.お尻とシートに隙間ができないように深く座る
2.顎を引き、背すじが丸まらないように注意しながら背中をシートバックにつける
3.左足をフットレストに置き、右足でブレーキペダルを踏み切った時に膝に少し余裕がある程度の位置に前後位置を調整する
4.ハンドルの上部を両手でつかみ、肘が少し曲がるくらい(約120°)の角度に背もたれを調整する
5.ヘッドレストの真ん中に耳の穴あたりがくるように高さを調整する
以上のポジションがとれていることを確認したら、緩みが出ないようにシートベルトを装着する。シートベルトが鎖骨の上を通り、首にかからないようならドライビングポジションは正解と言える。
ちなみに、マツダでは、理想の運転姿勢を維持できる設計が施されたシートを開発。シートが体幹をしっかり支え、自然なペダル操作をサポートしてくれる優れもの。こういったテクノロジーの助けを借りるのも手だ。
コメント
コメントの使い方