本格オフローダーでありながら、ラグジュアリーSUVでもあり、芸能人やセレブから人気のある、メルセデスベンツの「Gクラス」。SNSでは「芸能人にはこのクルマに乗らなきゃいけない決まりでもあるのか」といわれているくらい支持率が高い。「Gクラス」というモデルを振り返りつつ、なぜ彼らは選ぶのか、考えてみよう。
文/立花義人、エムスリープロダクション、写真/メルセデスベンツ、ベストカー編集部
■もともとはレンジローバーを意識した無骨なオフローダー
Gクラスのルーツは、1979年2月にワールドプレミアされた「ゲレンデヴァーゲン(ドイツ語で「オフロード車」の意)」だ。
ラダーフレーム構造とリジッドアクスル、センターデフを備えたパートタイム4WDという実直なメカニズムと簡素なインテリア、スクエアなフォルムとシンプルな外観をもつ、何とも無骨なオフローダーで、すでに登場していたランドローバー「レンジローバー(1970年発売)」を相当意識して開発されたモデルだった。
ライバルに差をつけるべく、ゲレンデヴァーゲンは1981年、前席に独立式のレカロシートをオプション設定。
さらに1985年にはフロント・センター・リアのデフロックを全車標準装備(それまでフロントとリアはオプション設定)し、1990年のW463型ではフルタイム4WDシステムとABS、インテリアのウッド加飾を採用するなど、年々乗用車としての魅力を高めてきた。
ラグジュアリーオフローダーへの道を進み始めたのは、1993年に「Gクラス」と車名を変更してからだ。
本格オフローダーとしての基本性能はそのままに、5.0L V8エンジンや電子制御デフロックを搭載したり、さらにはウォールナットのウッドフェイシアや最上級の本革シートまで設定、AMG社がエンジン、サスペンション、エキゾーストシステムをチューンした「G55L AMG」の登場も話題となった。
価格もこのあたりから1000万円オーバーに設定され、セレブに認められる安全装備、豪華装備が採用されるようになった。
■2018年に39年ぶりのモデル更新、一目で分かるデザインを受け継いだ
2018年には、39年ぶりとなる全面刷新を迎えたが、ひと目でGクラスと分かるデザインが受け継がれた。また、Sクラスにも匹敵する先進的で洗練されたインテリア、そして最新のメカニズムと安全性能の搭載で、ラグジュアリーオフローダーとしての地位をさらに確固たるものにしたのだ。
ただ、2023年2月末現在、Gクラスは納期が延びに延びており、新車オーダーの受付を中止しているようだ。公式ウェブサイトを見ても、マットカラーの限定モデル「AMG G63 Magno Hero Edition (2860万円) 」や、AMG創立55周年限定車「AMG G63 Edition 55(2750万円)」などの情報しか掲載されていない。
ちなみに通常オーダーできていた頃の情報では、3.0L ディーゼルターボを搭載したエントリーモデルの「G350d」で1251万円、4.0Lガソリンターボのトップグレード「G550」だと1705万円という価格だった。
コメント
コメントの使い方Gクラスにせよ、フェラーリ、ランボにしろ、1000万を超える価格なのに、200万を切る軽より早く壊れるとか、どんな品質なんだよと、いつも思うわ。