ベストカーWebが詳細情報をお知らせしているランクル70だがいくつかのトヨタディーラーへの取材で判明したのは、再再販の時期は2023年の「秋」で、具体的には9月頃を予定しているということ。いよいよ全貌が見えてきた。
文/ジョー城ヶ崎、写真/トヨタ、TOYOTA AUSTRALIA
■2023年秋から注文開始!納車は40周年イヤーに
2022年の年末から、ランクル70の再再販は噂の域を越え、確定方向へ動いていった。昨年末の時点では、発売時期が完全に未定の状況だったようだが、年明けから情報の確度が大きく変わり、再再販の時期が2023年の秋になるという情報が、トヨタディーラー側にも入ってきたようだ。
70系誕生から40年となる2024年から、ユーザーの手に届くよう発表・発売のスケジュールが組み立てられている様子。現在の見通しとしては初期の注文については、3ヵ月程度でユーザーの手元に届けたいという意思が垣間見える。
これを踏まえると、発売時期は2023年9月中頃から10月初旬あたりになるだろう。2024年には、新生ランクル70が一般道を走る姿が見られそうだ。
■ベースとなるのは豪州仕様? 安全装備を加えて丸目ディーゼルで復活
2014年の再販時、わずか1年で販売終了となったのには、法規制に適合できないという理由があった。当時から現在まで、日本国内でのニューモデルに対する環境や安全に対する法整備が進み、新たな規制は増えている。
最も大きいのは2021年11月からスタートしたAEBS(衝突被害軽減ブレーキ)の装着義務化だ。2014年再販時の76型および79型には、もちろん搭載されていない。
この問題を解決したのは、2022年にオーストラリアでアップグレードされたランドクルーザー70シリーズだ。日本では販売を終えているランクル70だが、海外では現在も新車販売が続けられている地域がある。その一つが豪州だ。
豪州で施された変更では、歩行者と自転車の検出機能を備えたプリクラッシュセーフティシステムが追加されている。この変更に対し、トヨタオーストラリアのショーン・ハンリー氏は「豪州で人気のランクル70シリーズを、近い将来も永続的に販売できるようにするため」と語り、ランクル70が時代に合わせて変化しながら、生き続けることを示唆した形だ。
日本国内で再再販されるランクル70は、この豪州モデルがベースになるだろう。丸目のヘッドライトが特徴的だった70が復活を果たす。
エンジンには、豪州仕様の4.5LのV8ディーゼルターボではなく、現行型のプラド国内仕様に用いられている2.8Lディーゼルが積み込まれる予定。トランスミッションもプラドと同様の6ATが使われるだろう。
2014年の復活時にはバンとピックアップという貨物モデルのみで、トランスミッションもMTのみという、かなりハードな内容だった。それでも、相当数の需要があり、盛況のうちに生産終了となったわけだが、当時から「ディーゼル」と「AT」の組み合わせは無いのかという問い合わせが、トヨタ販売店に多く寄せられたと聞いている。
海外では堅牢な貨物車としての需要が高いが、日本国内の需要は間違いなく乗用が多くを占める。ディーゼル+ATの組み合わせで、前回よりの復活時よりも、購入を希望するユーザー層は大きく広がるだろう。
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