鳴り物入りで登場した三菱期待のニューモデル、デリカミニ。やはり視覚的に三菱軽ミニの存在感はあるのだが、かつてパジェロミニが存在したように今後の三菱ミニシリーズの展開について渡辺陽一郎氏が持論を展開する!
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部、三菱、スズキ
■デリカミニの投入で見えてきた今後の三菱ラインナップ
最近発売された新型車のなかで、意外に健闘しているのが三菱デリカミニだ。車名は新しいが、実態はeKクロススペースの大幅なマイナーチェンジ版になる。
それでもフロントマスクを大幅に変更して、4WDはタイヤサイズも変えることにより、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)を拡大した。荷室にランプを増設するなど、SUVの機能も充実させている。
この効果により売れゆきも好調で、2023年1月13日の予約受注開始から同年4月上旬までに、約9000台を受注したという。
約9000台という台数自体はさほど多くないが、国内に展開する三菱の販売店舗数は、約550カ所と少ない。1店舗平均約16台のデリカミニを受注したから、トヨタの4600店舗に当てはめると7万台を超える。
つまり、販売店当たりの受注規模で捉えると、デリカミニは大幅なマイナーチェンジながらも、新型プリウスに匹敵する売れゆきとなった。
■軽とSUVは三菱の真骨頂
そして2022年に国内で新車として売られた三菱車のうち、軽自動車が46%を占めている。今はホンダが国内における軽自動車の新車販売比率を53%まで高めたが、三菱にも同様の傾向が見られる。
このように今の乗用車のカテゴリーで勢いがあるのは、軽自動車とSUVだ。三菱はこのふたつのカテゴリーに以前から力を入れており、軽自動車とSUVを融合させたデリカミニは、まさに象徴的な存在だ。言い替えるとデリカミニの好調な受注は、決して突発的なものではなく、必然性を伴っている。
そうなると「軽自動車+SUV=三菱」のバリエーションは、さらに増やすべきではないのか。三菱の販売店によると「今でも最終型のパジェロミニを使っているお客様は少なくない。ほかに乗り替えたいクルマがないらしい」という。
コメント
コメントの使い方パジェロミニは、知名度高いパジェロだから、行けると思う。ただ、旅グルマだから、車中泊シートを備えてほしいです。旅の疲れも癒せるだろうし、車中泊が完璧にできれば、災害時にも強い。大雨だって、最低地上高が高いから大丈夫!!