真夏の炎天下に停めたクルマの車内は、わずかな時間で危険な温度まで上昇します。暑さ対策の定番といえばサンシェードですが、それだけで車内の高温化を防げるわけではありません。2026年夏にあらためて確認しておきたい「駐車中の熱対策」をまとめます。
文:吉川賢一/アイキャッチ画像:Adobe Stock_Popelniushka/写真:Adobe Stock、写真AC
【画像ギャラリー】猛暑の車内はサンシェードだけじゃ足りない! 2026年夏にやるべき“駐車中の熱対策”完全版(11枚)画像ギャラリーサンシェードだけでは足りない!? 真夏の車内で起きていること
真夏の車内対策として、まず思い浮かぶのがサンシェードでしょう。フロントガラスに設置するだけで日差しを遮ることができるため、炎天下での駐車には欠かせないアイテムといえます。
ただサンシェードの役割は、車内の空気を涼しく保つことではなく、ダッシュボードやステアリングなど直射日光が当たる部分の温度上昇を抑えること。JAF(日本自動車連盟)が行った真夏の車内温度に関するユーザーテストでも、炎天下に4時間駐車した場合、対策なしの車両の車内最高温度は52度、サンシェードを装着した車両でも50度と、その差わずか2度にとどまったのに対し、ダッシュボードの温度は対策なしの79度に対し、サンシェードを装着した車両では52度に抑えられています(対策なしの車両とサンシェード装着車両、どちらもボディ色は白)。
直射日光が当たる部分の温度上昇を抑えることで、「ハンドルが熱くて握れない」「シートが熱くて座れない」といったことも軽減してくれますし、熱を蓄えやすい内装の温度が低く保たれることで、エアコンの効きが早くなる効果も期待できます。
とくに、シートベルトの金具やチャイルドシートのバックルなどは、炎天下では高温になりやすく、肌が触れるとやけどするおそれがあります。日差しが強い日は、サンシェードに加えてタオルや布などで覆っておくとよいでしょう。
サンシェードを装着することは、内装の劣化を防ぐ面でも必要です。高温と強い日差しは、ダッシュボードや樹脂パーツ、レザー調素材、シート表皮などにも負担をかけます。近年のクルマはUVカットガラスや耐候性に配慮した素材が使われていますが、長期間にわたって強い日差しを浴び続ければ、色あせやひび割れ、ベタつき、表面の劣化につながる可能性があります。
なお、サンシェードは汎用品だとフロントガラスとの間に隙間ができ、そこから熱が逃げて効果が薄れることもあります。できれば、愛車のウインドウ形状にぴったり合う「車種専用品」を選ぶようにしてください。
スマホもスプレー缶も危険! 真夏の車内に置いてはいけないもの
真夏の車内で注意したいことは他にもあります。まず注意したいのがスプレー缶です。虫よけスプレーや消臭スプレー、冷却スプレー、油膜取りスプレー、日焼け止めスプレーなど、LPガスなどの可燃性ガスを使っている製品は、高温になると内圧が上がり、破裂する恐れがあります。スプレー缶(高圧ガス保安法に基づく製品)は、破裂防止装置があるものでも、一般的に環境温度40度以下で保管するよう定められています。万が一車内で破裂した場合、内装やガラスを大きく損傷させるおそれがあります。
スマートフォンやノートPC、タブレット、モバイルバッテリー、ハンディファンなど、リチウムイオン電池を搭載した機器も要注意です。リチウムイオン電池の最高許容周囲温度は一般的に45度〜60度程度とされており、高温環境ではバッテリーの劣化が進むだけでなく、膨張や発熱、最悪の場合は発火につながる可能性があります。乾電池を使う機器も、液漏れや破裂のリスクがあるため、車内への放置は避けるようにしてください。
ドライブレコーダーも、車載用として高温環境を想定して設計された製品が多いものの、直射日光が当たるフロントガラス上部は想定を超える温度となることも考えられ、古い製品や安価な製品、内蔵バッテリー搭載型、吸盤固定式のマウント採用したモデルでは注意が必要。本体の動作不良や、吸盤が外れて落下したりすることがあります。真夏に駐車監視録画を利用する場合は、あらかじめ製品の動作温度や設置方法を確認しておきたいところです。
未開栓の炭酸飲料の缶やペットボトルも、炎天下の車内では破裂することがあります。高温になると容器内の圧力が上がり、変形や破損を起こすためです。破裂した場合、糖分を含む飲料は内装にこびりつき、においやベタつきが残ることもあります。
さらに、透明な吸盤、メガネ、鏡、水の入ったペットボトルにも注意が必要です。これらは太陽光を一点に集め、収れん火災を引き起こす可能性があります。フロントガラスまわりに吸盤タイプのアクセサリーやお守りをつけている場合は、真夏の駐車前に位置を見直したほうがよいでしょう。
アルコール消毒液、ガス式ライター、化粧品、プラスチック製品なども、高温下では変質、変形、漏れ、破損の恐れがあります。真夏の車内は、日用品にとってかなり過酷な環境だと考えましょう。













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