販売台数に影響を及ぼすフルモデルチェンジ。それまではパッとしなかったが、フルモデルチェンジで息を吹き返すことはよくある話。ここではその好例ともいえる4モデルを紹介するが、アナタの記憶に残っているのは?
文/FK、写真/スズキ、トヨタ、ホンダ、マツダ
実は“いまが旬”! 原点回帰で復活を遂げたマツダのロードスター
いまや希少なライトウェイトオープンスポーツカーとして絶大な人気を誇るロードスター。その車生において大きな分岐点のひとつとなったのは、3代目の存在ではないだろうか?
なぜなら、3代目は全幅が1700mmを超える3ナンバーボディとなりエンジンも新開発の2.0リッターを採用するなど、ドラスティックな変更がなされたからだ。
とはいえ、3代目の水冷直列4気筒DOHC 16バルブ MZRエンジンは軽快さ、伸びやかさ、力強さ、リニア感、サウンド特性をバランス良く融合した一級品であったことは言うに及ばず。
加えて、トランクリッドをアルミにするなど軽量素材を採用するとともに重量削減が可能な部位を洗い出す“グラム作戦”を展開した結果、2代目と同等のコンパクトで軽量なボディを実現。要所で超高張力鋼板を使用して軽量化とボディ剛性の向上を両立したこともあり、3代目の完成度の高い走りは評価も高かった。
2006年8月には、ルーフをホイールベース間のシートバックスペースに収納する電動ルーフシステムを採用したパワーリトラクタブルハードトップを発売し、順風満帆に思えた3代目だったが、2008年から販売台数が激減。
2代目と大差ない車重だったにもかかわらず、3ナンバーサイズとなったボディが“ロードスター=ライトウェイトオープンスポーツカー”のイメージを希薄にしてしまったことが不振の要因のひとつだったことは否めない。
これを受けて、原点回帰のコンセプトのもとに2015年5月に4代目が登場してヒットしたことは周知のとおり。
しかも、4代目はデビューから7年が経過した2022年が過去最高の販売台数を記録したというのだから、マツダの先見の明には驚かされるばかりだ。
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