BEV戦略で大きな課題となっている全固体電池の量産化。充電時間が比較的短く、航続距離が長くなる。そんな夢のような電池をトヨタが2027~2028年に量産車への搭載を目指している。ここにきて出光興産とのタッグが発表された。
文:ベストカーWeb編集部/写真:TOYOTA YouTube配信より
■全固体電池のメリット
電池というと非常にたくさんの種類があるものの、ここまで全固体電池が注目されるのには意味がある。
全固体電池は簡単にいえばイオンの移動が従来の電池よりも俊敏になり、これによって充電時間の短縮、そしてより長いライフの実現を達成する電池。
もちろんバッテリーEV(BEV)との相性はよく、量産化が待たれる電池技術だ。
トヨタは2027年から2028年にかけて全固体電池を搭載したBEVをデビューさせると発表しており、全固体電池の量産化については注目を集めていた。
今回トヨタが出光興産との協業をするにあたり、まさに両社のニーズが満たされたことになりそうだ。
そもそもの固体電池を構成する固体電解質は出光が持っている技術でクリアできた。というのも石油製品を製造する際の副産物となる硫黄が原料になっている。
もちろん車両への搭載、充電などについてはトヨタのノウハウが生きる部分で、2社の強みがマッチする結果となった。
トヨタ佐藤恒治社長は「2027年、もしくは2028年初頭に全固体電池搭載車を世の中にお届けできるようにペースを上げていきたいと思っております。立ち上がりの供給量としては多いものではないでしょうけれど、まず具体的に世の中に(全固体電池搭載車を)出していくことが大事」と述べ強い決意を感じた。
全固体電池の課題であった耐久性についても2013年からの共同開発でクリアしているといい、世界初となる全固体電池の市販車の登場に向けてかなり強力なタッグとなる。詳細は追って記事にて解説したい。
【画像ギャラリー】【速報】トヨタが出光と全固体電池量産でBEV戦略を加速へ 課題の耐久性も克服する2社の強力タッグが完成(2枚)画像ギャラリー
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