次期ハイエースが見えた!! 「電池容量&最大積載量を選べる」ってマジか!! 超実用的でこれが次世代商用車

次期ハイエースが見えた!! 「電池容量&最大積載量を選べる」ってマジか!! 超実用的でこれが次世代商用車

 2023年10月25日、東京ビッグサイトで開催されている「ジャパンモビリティショー2023」、トヨタ車体のブースにて、次期ハイエースと見られるコンセプトカー「GLOBAL HIACE BEV CONCEPT (グローバル ハイエース BEV コンセプト)」が世界初披露された。さっそく現地で説明員から詳細を聞いたので、整理してお届けします。

文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ車体、ベストカーWeb編集部

■バッテリーと荷室の積載量を選べる??

「このコンセプトカーは、海外で(2019年から)販売しているH300系ハイエースをベースにしております。車名にあるとおり、このコンセプトカーはBEVですが、もともと海外ではガソリンエンジンを搭載して販売しておりまして、地域やお客様の要望によって、ガソリン仕様、BEV仕様と選べるところが特徴となっております」

 上記はジャパンモビリティショー2023、トヨタ車体(東棟)ブースの説明員より聞いた生情報。フロア下にバッテリーを敷くことで低重心と広大&フラットな荷室スペースを確保している。

東棟「トヨタ車体」のブースに鎮座する「GLOBAL HIACE BEV CONCEPT (グローバル ハイエース BEV コンセプト)」。ジャパンモビリティショー2023は東京ビッグサイトにて、一般公開日は10/28~11/5まで
東棟「トヨタ車体」のブースに鎮座する「GLOBAL HIACE BEV CONCEPT (グローバル ハイエース BEV コンセプト)」。ジャパンモビリティショー2023は東京ビッグサイトにて、一般公開日は10/28~11/5まで

 さらにこのコンセプトカーの最大の特徴は、一口にBEV仕様といってもバッテリー搭載量(価格と最大航続距離が搭載量によって大きく変わる)を選べるところにあるところ。おお、商用車でついに「それ」ができるのか…、地味だけどすごく便利ですね!

「現時点ではどのバッテリーをどれだけ積むか、というのは研究段階にありますが、このバッテリーをフロア下に二列まで積むことができます。この”二列まで”というのがポイントです。ご存じのように、普通免許で運転できる商用バンの車両総重量(車重+最大積載量)は地域によって異なりますが(日本だと3500kg未満)、このグローバルハイエースBEVコンセプトは、”多少価格が上がってもバッテリーをたくさん積んで航続距離を伸ばしたい”というお客様にはバッテリーをフルで二列積み、”価格は抑えて、そのうえ荷室を広くしたい”というお客様にはバッテリーを一列のみ搭載してフロアが低い仕様をご用意できます」

 とのこと。トヨタグループではさまざまな種類のバッテリーを研究しており(「パフォーマンス版」「普及版」「ハイパフォーマンス版」「全固体」の4種類投入が明言されている)、2024~2028年に順次投入予定。

確かに現行型に比べると、出展モデルはだいぶフロアが高い。この状態でバッテリーを二列積めるとのことで、一列を選べばフロアはもっと低くできるという。荷室がすごくフラット。これは「宅配仕様」でカーゴが外枠ごと積めるメリットがあるという
確かに現行型に比べると、出展モデルはだいぶフロアが高い。この状態でバッテリーを二列積めるとのことで、一列を選べばフロアはもっと低くできるという。荷室がすごくフラット。これは「宅配仕様」でカーゴが外枠ごと積めるメリットがあるという

 この次期ハイエースにどのバッテリーが採用されるかは分からないが、もしかすると(積載量だけでなく)バッテリーの種類まで選べるようになるかもしれない。

 何より恐ろしいことに、本当にこれが次期ハイエースとして発売されるとなると、現在東南アジアで売れまくっているH300系ハイエースの量産効果が跳ね上がることになる。価格競争力において(ただでさえトップを走っているのに)商用バンの世界では傑出した存在になりそう。

広大でフラットな荷室は荷物の積み下ろしに最適化されている。ルートを回るラストワンマイルを担えそう
広大でフラットな荷室は荷物の積み下ろしに最適化されている。ルートを回るラストワンマイルを担えそう

 国内のハイエースユーザーからは、「(ノーズのないH200系の)現行型のほうがいいかも」という声もあるそうだが、安全性や快適性、走行性能はH300系になって格段に向上しており、さらに「使い勝手も負けてません」と進化をアピール。

「国内で販売している現行型ハイエース(H200系/2004年登場))と比べると、ややボディが大きくなっておりますが(全長4840mm×全幅1880mmから全長5280mm×全幅1950mm)、新型のH300系はステアリングの切れ角を調整して、最小回転半径はノア/ヴォクシーと同程度となっています。使い勝手はそれほど変わらないという評判もいただいております」

 と、国内導入にも自信を見せた。

内装も公開されており、右ハンドル仕様。完成度がかなり高く(ベースは販売済み車だから当たり前だろうが)、仕様さえ決まればこのbEV仕様もかなり早い段階でも市販できそう
内装も公開されており、右ハンドル仕様。完成度がかなり高く(ベースは販売済み車だから当たり前だろうが)、仕様さえ決まればこのbEV仕様もかなり早い段階でも市販できそう

 残念ながら今回は詳細なバッテリースペックや発売時期は明言されなかったが、次期ハイエースが目指す世界観はよく伝わった。これが…再び商用バンの世界を席巻するのか……。ライバルの日産キャラバンは駆逐されてしまうのか?? 当サイトでは次期ハイエースの情報を、入り次第すぐにお届けします。

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