2024年1月12日から1月14日までの3日間開催された、東京オートサロン2024。出展者数や出展車両台数、参加人数とも前回を大きく上回る規模となり、実際に会場内はかなりの混雑だった。
チューニングカーやカスタムカーの祭典といわれる東京オートサロンでは、毎回、実にさまざまなカスタムカーが出展されるが、なかには、ベースとなっているクルマが全く分からないクルマもある。今回、アルパインが出展していた「Sonova(ソノバ)」もその一台だ。なんとこのベース車、日産NV200バネットだという。
文:吉川賢一
写真:エムスリープロダクション、アルパイン
コロナ禍の新車不足で、入手しやすいベース車をカスタムしたところ大反響
「アルパイン(ALPINE)」といえば、オーディオやナビゲーションシステム、また、ボディドレスアップカスタムパーツなどで超有名なアフターパーツメーカーだが、そのアルパインが2018年に設立した株式会社ニューズとの合弁会社「アルパインニューズ」では、より大胆なカスタマイズカーの企画・開発・販売を行っている。
2023年にはハイエースをベースとする「Carica(カリカ)」や、ライズがベースの「Havana(ハバナ)」を販売してきたが、2024年1月9日、新たに3車種追加を発表、そのうちの一台がこの「Sonova(ソノバ)」だ。このシリーズのブランド名は、「Calʼs Motor(キャルズモーター)」と名付けられており、リアハッチゲートにも刻まれている。
そもそも、どうしてアルパインがカスタムコンプリートカー販売までやり始めることになったのか。アルパインのリテールマーケティング部企画開発部の松崎拓也氏に取材したところ、かねてよりお客様から人とは異なったデザインのクルマに乗ってみたい、という要望があったそう。そこへ、コロナ禍による新車製造停止などの影響を受けて人気車が手に入りにくくなったことも重なり、比較的手に入りやすいベース車を選び、2023年に80年代風の西海岸風スタイルのカスタムカー「Carica」を発表したところ大反響。元からこのデザインだったかのような見た目や、最新鋭のデジタルシステムがインストールされたインテリアが便利だと、問い合わせが殺到したという。
「これまでアルパインには、30代、40代のクルマ好きの男性が多く来ていましたが、横にいらっしゃる奥様や彼女はつまらなそうな顔でした。ところが、CaricaとHavanaを出した途端、奥様のほうがむしろ気に入って、積極的に来店していただけるようになったと聞いております。20代、30代の若い女性からも、どこか懐かしくて可愛いと好評いただけるようになったのは、嬉しい驚きでした。」と松崎氏はいう。
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