2019年上半期、1月から6月までの国産車・モデル別の新車販売台数が明らかになった。
下の表は、昨年2018年上半期の販売台数ベスト20だ。本企画ではこの表とも比較しながら、今年前半の国産車トップ30車の売れゆきを分析。特に注目されるモデルに焦点を当て「売れてる理由」に迫る!
●(画像ギャラリー)1位から15位でのモデルを画像で総チェック!
■「2018年」上半期 国産車モデル別販売台数 ベスト20
1位 ホンダ N-BOX(12万7548台)
2位 スズキ スペーシア(7万9718台)
3位 ダイハツ ムーヴ(7万4109台)
4位 日産 ノート(7万3380台)
5位 ダイハツ タント(7万1809台)
6位 日産 デイズ(7万1778台)
7位 トヨタ アクア(6万6144台)
8位 トヨタ プリウス(6万4019台)
9位 スズキ ワゴンR(6万1987台)
10位 日産 セレナ(5万6095台)
11位 ダイハツ ミラ(5万0138台)
12位 ホンダ フィット(4万7962台)
13位 トヨタ ヴォクシー(4万7702台)
14位 トヨタ シエンタ(4万5417台)
15位 トヨタ ルーミー(4万4923台)
16位 ホンダ フリード(4万3984台)
17位 スズキ アルト(4万3365台)
18位 トヨタ ヴィッツ(4万2529台)
19位 トヨタ C-HR(4万0998台)
20位 トヨタ カローラ(3万9607台)
※本稿は2019年8月のものです
文:渡辺 陽一郎、遠藤 徹/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年9月10日号
■今年上半期もN-BOXが圧倒的首位に!
(TEXT/渡辺陽一郎)
最も注目すべきは上位4車種がすべて軽自動車になることだ。デイズの販売台数には、設計の古いデイズルークスも含まれるが、軽自動車の上位独占は間違いない。
トップ30車を見ると、軽自動車が10車種入った。しかもその内の6車種は、10位以内にランクされる。
逆に3ナンバー車は、トップ30車に5車種しか入らない。プリウスは5位だが、残りの4車種は20位以下だ。
今は3ナンバー車の車種数が増えて、乗用車全体に占める2019年上半期の販売構成比は36%に達したが(5ナンバー車は29%、軽乗用車は35%)、販売ランキングの上位は軽自動車と5ナンバー車の天下になった。
■N-BOXが2位に大差を付けて圧勝!
1位のN-BOX(少数のスラッシュを含む)は、2位のスペーシアに半年で4万台以上の差をつけた。比率に換算するとN-BOXはスペーシアの1.5倍売れている。
N-BOXの人気は、先代型で確立された。
燃料タンクを前席下に搭載して車内は抜群に広く、初めて見た人は必ず驚いた。この広さが必要か否かに関係なく、購買意欲を刺激し、外観や内装も親しみやすいからヒット車になった。
現行型は先代の特徴を継承しながら、内装の質、座り心地、静粛性、安全装備などを向上させ、乗り換え需要も膨大だから安定して売れている。
ただしN-BOXの投入で、フィットやフリードなどホンダの小型車が売れゆきを下げた。今では国内で売られるホンダ車の33%がN-BOXだ。
収益によくない影響を与えるため、ホンダカーズ(ホンダの販売店)からは「軽自動車の販売にはこれ以上力を入れず、小型車を積極的に売るよう指示されている」という声も聞かれる。
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