【試乗】操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

【試乗】操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

 新設計フレームに「BLUE CORE」エンジンを搭載して、走りの楽しさと燃費・環境性能を両立している155ccスクーター「X FORCE ABS」。2022年の国内発売以来、スポーティな走りが評価されてきたが、フラットフロア、スマートフォンとの連携機能など、コミューターとしての利便性の高さも要注目ポイントだ。

文:小川浩康 写真:コイズミユウコ Webikeプラス

 
 
 

コンセプトはMaster of Street Scooter

 可変バルブ(Variable Valve Actuation)機構を搭載し、走りの楽しさと燃費・環境性能を両立している「X FORCE」のBLUE COREエンジンは、変速比を加速重視とした独自のセッティングが施されている。このエンジンをアンダーボーンフレームに搭載。フレームは排気量アップに合わせて強度、剛性、しなやかさのバランスを調整して新設計されている。

 シート下には容量23.2Lの収納スペースがあり、USBソケット、フロントポケット、コンビニフック、スマートフォンとの連携機能なども装備。X FORCEは乗降性がよくて取り回しやすい車体にパワフルなエンジンを搭載し、通勤や買い物など移動のアシとしての利便性も併せ持っている。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

車体のフロントは力強さ、リヤは軽快さと、それぞれ異なるイメージを強調した存在感のあるスタイル。画像のマットブルーのほか、マットグリーン、ホワイト、ブラックの全4色。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

向かって左はロー、右はハイと片側点灯する55W×2灯のハロゲンヘッドライト。ポジションとウインカーもバルブ。

 

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テールランプとブレーキランプはLED。ストレート形状で被視認性も良好。ハザード機能も装備している。

 

 

USBソケットは5V2.0A、ポケットは500mlペットボトルを収納可能、シャッター付き鍵穴、コンビニフックは耐荷重1.5kg、6.1Lタンクへの給油口。コンビニフックを使用しても、足下スペースに窮屈さはない。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

張りがあって座り心地のいいフラットシート。ライディングポジションの自由度も高めている。

 

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容量23.2Lのシート下収納には、今回着用したフルフェイスヘルメット1個を収納できた。

 

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

ヘルメットホルダーを利用すれば、容量28Lのバックパックを収納でき、少し余裕も残っている。

 

 
 
 

駐車位置やライディングログをスマホで共有できる

 

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専用アプリ「Yamaha Motorcycle Connect(Y-Connect)」をインストールしたスマートフォンと車両をペアリングすると、駐車位置や燃費など、さまざまな情報をスマホで共有できる。

 

 Communication Control Unit(CCU)を搭載しているX FORCEは、専用アプリY-Connectをインストールしたスマートフォンと連携することで、バッテリー状態やオイル交換時期などをスマホ画面に表示できる。車体とスマホの連携も簡単かつ迅速に行なえ、スマホ画面専用のエンジン回転数表示機能や、エコ運転の結果をY-Connectアプリを使用する全ユーザーがランキング共有できたりと、利便性だけではなく通勤などの移動時にも楽しさを与えてくれる。

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

エンジンオイル交換時期、最終駐車位置をマップ上に表示し、利便性が高い。

 

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最終駐車位置のマップは拡大表示も可能。広い駐車場などで愛車を見つけやすい。

 

 

エンジン回転だけでなく、スロットル開度、瞬間燃費、加速度なども表示できる。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

エンジン回転数、速度、ガソリン残量、時計、オド/トリップを表示する液晶メーター。トラクションコントロールは解除可能。スクエア形状で視認性もいい。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

スマホと接続すると、接続中を表すAPP、スマホの電池残量、SNS通知、通話着信のアイコンが液晶メーターに表示される。

 

 

X FORCEの足着き性をチェック!

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ライダーの身長は172cm。シート高は815mmだが、片足をしっかりと着ける。フロア部分はタイトだが、アップハンドルを操作しやすいライディングポジションはとりやすい。

 

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両足を着こうとすると、カカトが浮いた状態となる。重心位置は低めなので、車体が振られず、足着きに不安は感じない。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

ライダーの身長は156cm。ハンドル操作をしやすい位置に座ると、カカトが浮いた状態となる。「車重が軽いので、つま先立ちでも不安はないです」とのコメント。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

フロア幅の分だけ足を開くことになり、両足つま先立ちとなる。「車重が軽く、ライディングポジションがオフ車ぽくて好みなので、デメリットは感じないです」とのこと。

 

軽い車体とトルクのあるエンジンで市街地で取り回しやすい

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

シート高はやや高いが、足着き性に不安はない。車体の軽さも利便性の高さになっている。

 

 X FORCEは車重が130kgと軽く、押し引きがしやすい。フラットフロアなので乗降性もよく、セルスイッチ一押しで静かにエンジン始動できる「Smart Motor Generator system」も装備。ガレージからの出庫や、通勤途中でのコンビニ立ち寄りなど、車体を取り回す場面で扱いやすさを感じられる。

 コンビニフックは耐荷重1.5kgでペットボトルを3本程度を掛けることができ、ポケットにも500mlペットボトル1本を収納できる。その状態でも足下に窮屈さを感じず、ライディングのしやすさは損なわれない。ポケット上部にはUSBソケットが標準装備され、ハンドルバーにはカバーが装着されていないので、スマホを目視しやすい位置にマウントしやすい。スマホをナビ代わりに使用するライダーは多いが、Y-Connectと連携していれば、燃費や走行ログをスマホに残すこともできる。エンジンオイル交換時期やバッテリー状態もチェックできるので、車両の状態を確認しやすくなるのも利便性の高さに感じられる。

 シート下収納は今回着用したフルフェイスヘルメットを1個収納できた。ヘルメットホルダーを使用すれば、ヘルメットの代わりにバックパックやレインウエアも収納できる形状となっていて、通勤通学はもちろん、日帰りツーリング程度の荷物も収納できるだろう。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

モタードモデルのようなアップハンドルが装着されている。そのハンドルにはカバーが装備されていないので、スマホをマウントしやすい。

 

充実装備も魅力だが、ストレスのない走りのよさも魅力

 加速重視のセッティングもあって、トルクは低回転から立ち上がってくる。VVAは6000rpmで高速側に切り替わるが、そこまでのエンジン回転上昇もスムーズで、市街地でストレスのない加速が楽しめる。前後サスは荒れた路面では衝撃が手に伝わってくるが、状態のいい路面ではフラットな乗り心地を提供してくれる。前後ブレーキは制動力に不満はなく、レバー操作に対する制動力の立ち上がりも分かりやすい。

 そうした乗りやすさがX FORCEの特徴となっているが、とくに好印象なのがアップハンドルによる操作性のよさだ。ライディングポジションがモタードやトレールバイクに近く、ニーグリップはできないものの、リーンアウトのフォームがとりやすい。車重も軽く、車体の倒し込みもスムーズにできるので、フラットフロアのスクーターでも軽快なコーナリングが楽しめるのだ。「Master of Street Scooter」というX FORCEの開発コンセプトは、収納力の多さ、スマホとの連携機能、車体の取り回しやすさ、加速性に優れたエンジンなど、コミューターとしての高い利便性とスポーツモデルのような軽快な操作性を、高いレベルで両立させていることだろうと思った。

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

キビキビした機動性の高さと操縦安定性を両立したフロントサス。ショートホイールベースに合わせて減衰力を最適化している。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

リヤサスはタンデム走行や荷物の積載を考慮し、プリロード調整が可能。ツインショックはスムーズな作動性を実現している。

 

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

加速重視だが、最高出力と最大トルクはNMAX155と同一。6000rpmでカムが切り替わるが、振動もなくスムーズ。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

新設計ホイールは前後13インチで、高い直進性と走破性を発揮。フロントディスクはφ267mm。ABSは前後独立で制御され、コントロール性を高めている。

 

操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!

リヤディスクはφ230mm。前後ともに確実な制動力を発揮する。マットブルーのみ、ホイールカラーは鮮やかなオレンジとなる。

 

X FORCE【2023年型】主要諸元

・全長×全幅×全高:1895×760×1120mm
・ホイールベース:1340mm
・車重:130kg
・エンジン:水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒155cc
・最高出力:15PS/8000rpm
・最大トルク:1.4kgf・m/6500rpm
・燃料タンク容量:6.1L
・変速機:Vベルト式無段/オートマチック
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70-13、R=130/70-13
・価格:39万6000円

 

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/394860/

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