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【タミヤ新作プラモデル】マニアックすぎるこだわり満載! 「1/12 Honda CB1000F」 開発者の細か過ぎて伝わらない話?!

配信元:WEBIKE
【タミヤ新作プラモデル】マニアックすぎるこだわり満載! 「1/12 Honda CB1000F」 開発者の細か過ぎて伝わらない話?!

タミヤのオートバイシリーズで最新作となるプラモデル「1/12 Honda CB1000R」が4月18日に発売された。価格は4620円で、STDとビキニカウル付きのSEを作り分けられるほか、カラバリ全色のデカールも同梱。接着剤を不要とし、嵌め込みだけで組み立て可能なのもポイントだ。今回は発売に先立って開催された開発者のトークショーを元に、タミヤ最新の2輪プラモデルに注がれたこだわりを解説していきたい。

⚫︎取材協力:タミヤ/Honda

 
 
文/松田 大樹


目指したのは「敷居の低さ」と「緻密さ」の最良バランス

タミヤの「1/12 Honda CB1000F」の設計を担当した古谷隆久さんが掲げた目標は「敷居の高くないプラモデル」。接着剤を不要とし、かつ塗装せずに組み立てても見栄えがするよう、樹脂部品の色を違えるといった工夫がなされている。

ただしそこで「なんだ、初心者向けプラモデルか」と考えるのは早計。古谷さんは「エンジンが剥き出しのネイキッドモデルだからこそ、細部にわたってしっかり再現したい」と考え、数々のこだわりを注ぎ、組み立てやすさと緻密さのベストバランスを追求したという。その特徴を解説していこう。



今回の記事は2月14日に東京・新橋のTAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYOで開催された「Honda CB1000Fトークイベント」の内容を抜粋したもの。当日は先着20名の観客を前に、CB1000Fの実機/プラモデル両方の秘話が披露された。



イベントには(右から)ジャーナリストの宮城光さん、CB1000F開発責任者の原本貴之さん(本田技研工業)、タミヤ企画開発部で当プラモデルの開発担当である古谷隆久さん、タミヤ広報担当の山本暁さんが登壇した。



1/12で見事に再現されたタミヤの「1/12 Honda CB1000F」。写真は塗装を行わず組み立てた状態だが、それでも十分なリアリティがある。



少し離れて写真を見れば、実車と見紛うほどの再現度はさすが「世界のタミヤ」。後述するが、センタースタンドを掛けた状態での後輪と路面のクリアランスに注目。


水冷の見せ場・ラジエターホースの精密表現

空冷のような冷却フィンを持たない水冷エンジンにおいて、見せ場となるのが複雑に取り回されたラジエターホース。本作ではゴム管の中にメッシュが織り込まれた実車の質感を、金型加工による繊細な模様で再現。太い冷却水のパイプだけでなく、オイルクーラーに繋がる細いパイプにもこの加工が施されており、その精密感は圧巻。「水冷には水冷の見せ場がある」という古谷さんの言葉通り、エンジン周辺でトグロを巻くホースを見事に再現している。



古谷さんが「水冷の見せ場」と捉えたラジエターホース。リアルに再現されたメッシュの織り目が何ともエグい…。


実車でもキモ。ならばしっかり再現したい

フレームの隙間からわずかに覗くエアボックスのダクトは、実車の開発でもドライバビリティを左右したという重要パーツ。このような筒型部品はプラモデルの場合、2つのパーツを貼り合わせて再現するが、タミヤ独自の金型技術で組み立てやすい1パーツでの成形を実現。組み立てればほとんど隠れてしまう場所だが「構造的に重要だからこそ省略したくない」という設計思想が、(あまり)見えない場所へのこだわりに繋がっている。



エアクリーナーダクトは通常なら2ピースとなる筒形パーツだが、これを一体で成形し、組み立てを容易化している。



ただし、組み立てるとフレームでほとんど隠れてしまう…。それでもリアルな再現にこだわるのがタミヤスピリッツ!


金型でレザーの質感を刻んだシート

ネイキッドバイクの顔とも言えるシートは“元祖エフ”たるCB750Fをオマージュしたワディングも見事に再現。さらに表皮のシボやステッチの折り込みまで金型加工で表現している。成形色のままでも十分な質感を持つが、塗装を施せばより落ち着いた質感へと深化する。指で触れた際の凹凸感まで計算された本製品のハイライトの一つで、古谷さんも「自信作」と断言する仕上がりだ。



座面のワディングやレザーの質感もバッチリ再現。無塗装の樹脂でこの再現力は凄まじい。


負担を軽減しつつ、仕上がりも向上する1パーツ設計

従来のバイク模型では、燃料タンクは左右分割のパーツを貼り合わせる場合が多く、塗装時などはその「合わせ目」を消す作業が必要だった。タミヤのCB1000Fではタンクおよび複雑な形状のフロントフェンダーを1パーツで設計。接着面の処理を排除しつつ、実車が持つ流麗なラインを完璧に再現。敷居は下げつつクオリティを維持する、この製品の象徴とも言える部分だ。



ワンピース設計の燃料タンクとフロントフェンダー。特に後者は「実物も一体成形で、樹脂を流し込む場所も近い」とホンダ原本さんも驚きを隠さない。



トークイベント中だが、ついついタミヤCB1000Fをガン見してしまう宮城さんと原本さん。


接着時のリスクを回避したメッキマフラー

マフラーパーツは美しいクロームメッキの2ピース構造。しかしメッキ部品は接着剤が効かないため、接着する場合はメッキの剥離作業が必要で、勢い余って表面のメッキをも剥がしてしまうリスクもある。そこでタミヤCB1000Fのマフラーパーツは2つの部品を中心でネジ留めする構造を採用。ネジ頭は後から取り付けるカバーで完全に隠れるため、外観を損なわない。



実車ではステンレス製となるマフラーは、メッキ処理で金属感を再現。



接着剤を用いずネジ止め式とし、そのネジはサイレンサー直前のカバーで隠れる場所に配置する。



マフラーはエキゾーストパイプ集合部の溶接痕まで再現。フレームも同様だ。


ヘッドライトパーツの精度は1/100mm単位! 

ハイ/ローの2灯を上下に配置したLEDヘッドライトは、内部の構成パーツやリングなどを独立した部品で完全再現。しかも5つの構成パーツはすべてパチンとはめ込むスナップ式か、ぎゅっと圧入するプレス式とし、接着剤を不要としてクリアパーツを汚すリスクを排除した。この構造を実現するため、嵌め込みの精度は1/100mm単位で調整されている。

さらにテールランプはクリアレッドのレンズと内部の透明パーツを重ねた二重構造を採用しており、リフレクターの反射だけで実際に点灯しているかのような質感を放つのが驚き(もちろん電球などは入っていない)。
液晶メーターもデカールの上から透明パーツを被せ、液晶パネル特有のツヤ感を表現した二重構造だ。



上下2灯のLEDヘッドライトはCB1000Fのアイコン的パーツだが…



5つのパーツで再現されるこの部品は、組み立てに接着剤が一切不要。当然ながら、非常に高い精度が要求される。



テールランプは外側のレンズと内側のリフレクターを別パーツとし、まるで光っているように見える!



液晶メーターも外側カバーを別パーツとした二重構造で、透明感や艶やかさを再現。


塗装しやすい! フロントディスクの別部品化

ブレーキディスクは通常、インナーとアウターが一体でパーツ化されるが、タミヤCB1000Fではこれを別パーツに。インナーを塗装する際、円形をマスキングして塗り分ける難作業が不要になるうえ、未塗装でも樹脂のカラー差だけでメカニカルな質感が生まれる。なおリアディスクは一体成形だが、インナー部を黒く塗るためのカット済みマスクシールが付属する。



フロントブレーキディスクはインナーとアウターが別パーツのため塗装しやすい。さらに樹脂の成形色を違えているため、未塗装でも明確なコントラストが生まれる。



リヤディスクは一体成形だが、インナー部分を黒く塗る際に丸くマスキングするのが難しい。そのためカット済みのマスクシールが同梱される。


インナーチューブはメッキの別体部品で金属感を再現

フロントフォークのインナーチューブはメッキパーツとし、塗装では再現困難な輝きを提供。高価なメタルステッカーを貼る必要もなく、組み立てるだけで実車のようなメッキの質感が手に入る。パーツの切り離し跡(ゲート跡)が表面に出ない「アンダーゲート」方式を採用している点も特徴だ。



別体メッキパーツとすることで、フロントフォークのインナーチューブは実車の金属感にも近い輝きに。ブレーキキャリパーやABSリングの再現にも注目!


コンマ2ミリに挑んだチェーンの精密再現

ドライブチェーンは1/12スケールの成形限界に挑戦…と言っても過言ではないほどで、プレート最薄部の肉厚はわずか0.2mm。左右を分割構造とし、貼り合わせることで裏側(ホイール側)から見てもリンクの精密なディテールをきっちりと再現。ここまでのチェーンの作り込みは1/6スケールでは行われていたが、1/12で可能となったのは最近のことだという。



ここまでやる?! と思わせるドライブチェーンはプレートやピンまで超リアルに再現。フロントのスプロケットなど、組み立てたら完全に見えないのだが…。


センスタを掛けると実車同様、リヤタイヤが下がる!?

実車ではオプション設定のセンタースタンドも同梱。しかし、プラモデルではスタンドを立ててもリアサスペンションが伸びないため、タイヤと地面の間隔が開きすぎるという「模型特有の違和感」が生じてしまう。そこでタミヤCB1000Fはサスペンションリンクに意図的なガタを持たせ、センスタを立てるとタイヤがわずかに下がる構造とし、実車のイメージに近いクリアランスを実現。なんとマニアック!(笑)



リヤタイヤと地面の、この絶妙なクリアランスに注目!


ビキニカウルは組み立て後の着脱もOK

ビキニカウルを装備したSE仕様のパーツも同梱。カウルは接着剤を使わずに着脱可能なため、完成後も気分に合わせてスタイルを変更できる。さらにSE専用装備のクイックシフターや、シルバーのステッチが入ったシート、極小のタグに至るまでデカールで再現している。



同梱されるSEのビキニカウルは組み立て後も着脱可能。



SEはシートも専用だが、そのステッチやタグもデカールで再現する。



デカールはSTDの3色と、STDのブラックにビキニカウルを装着した際のカウルストライプまで同梱。純正アクセサリーの装着状態まで再現できる。


極小ナットは紛失しても安心?!

エンジン左サイドのシリンダースタッドナットは、普通ならエンジンパーツと一体成形されるパーツだが、ナットらしい真円を再現できる独立パーツとしてリアリティを追求。塗装もしやすいが、樹脂色がシルバーなので無塗装で組んでもブラックエンジンに対するワンポイントとなる。



別体パーツとされたシリンダースタッドナット(赤丸内)は極小パーツ。紛失しやすいため、予備が1つ同梱される。



本文では触れなかったが、カギ状の荷掛けフックも再現されている。



キットに同梱される全パーツ。

 
 
 


デフォルメにより実車イメージに近づける

と、教えてもらっただけでもこれだけの拘りが注がれているタミヤの1/12 Honda CB1000F。ちなみにプラモデルは実車の寸法をそのまま縮小すると印象が異なってしまうため、デフォルメが必要となるのはよく知られた話。ここについて古谷さんに話を伺ってみた。



タミヤCB1000Fの開発担当・古谷さんは91年式のNSR250Rを30年近く愛用するライダー。バイク乗りがバイクのプラモデルを手がけたと聞いて、なんとなく嬉しく感じるのは筆者だけではないハズ?

基本、スケールダウンの比率が大きくなるほど抑揚が目立たなくなるため「見せたい部分」を見せるためにデフォルメが必要となる。加えて実車との視点の違いもあり、例えば4輪の実車を真上から見る機会は少ないが、模型は真上から見ることがほとんど。
その場合、実車と同じ比率だとキャビンが小さく見えたり、フェンダーの抑揚が不足して感じたりするため、デフォルメが必要になるという。
しかし、最近の4輪はもともとデザインの起伏が大きく、そのまま縮小しても違和感がないことも。昔の4輪ではこうした調整が必須だったそうだ。

その点、オートバイは4輪よりスケールダウン比率が小さいため、極端なデフォルメは行われない。しかしタイヤを若干太めに設計して迫力を出したり、エキパイなど丸いパイプは比率がそのままだと細く見えるため、コンマ数mm単位で太くして目に飛び込んできた際の「実車のイメージ」に近づけるという。

 ちなみにタミヤがプラモデルメーカーとして世界的に知られるようになったきっかけは、1967年に発売されたホンダF1・RA273だが、初めて手がけた2輪のプラモデルもホンダ(1970年発売の1/6・ドリームCB750フォア)。さらに1/6、1/12スケールのCB750Fは1981年の発売以来40年以上、一度も休むことなく販売が続く超ロングセラーだという。世界一のプラモデルメーカーと世界一のバイクメーカーは、何かと縁が深いのだ。



令和のエフと昭和のエフ、プラモデルで並べてみるのもなかなか乙?



タミヤ・1/12 オートバイシリーズ No.144「1/12 Honda CB1000F(4620円)」





詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/parts-gears/523035/

【タミヤ新作プラモデル】マニアックすぎるこだわり満載! 「1/12 Honda CB1000F」 開発者の細か過ぎて伝わらない話?!【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/523035/532254/

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