ホンダ伝統の400cc・並列4気筒マシンが復活し、2026年8月21日に「CB400スーパーフォア E-クラッチ(以下、CB400SF)」が発売されることで大きな話題を集めています。
「CB」といえば、半世紀以上にわたりホンダのロードスポーツを象徴してきた伝統のブランド。現在も1000ccのフラッグシップから125ccの原付二種まで多種多様なモデルを擁していますが、その起源や歩んできた歴史をご存知でしょうか。また、兄弟ブランドである「CBR」シリーズとの違いも気になるところ。
本記事では、CBの歩んだ軌跡とCBRとの違い、そして「CB」という名に込められた真意に迫ります。
CBの名を世界に轟かせた750cc・4気筒マシン
2022年に惜しまれつつも生産終了となった同名ネイキッドの後継機種で、1959年から続くCBシリーズの最新版となるのがCB400SF。
先代モデルは、普通二輪免許を取得する際の教習車としても活躍しましたから、幅広いライダーにとって馴染み深いバイクだったのではないでしょうか。
そんなCB400SFは、ホンダを代表する2輪ブランドのひとつである「CB」に属するモデルです。ホンダが最初にCBのネーミングを使ったのは、1959年に登場した125ccモデル「ベンリィCB92スーパースポーツ」でしたから、その歴史は約67年間の長きに及びます。
CBの名を最初に世界へ轟かせたのは、1969年発売の「ドリームCB750フォア」。今に続くホンダ伝統の並列4気筒エンジンをはじめて搭載したモデルです。
当時の量産車でトップとなる最高出力67PSを発揮し、最高速度は200km/hを達成。まさに高性能な日本車の代表格として大ヒットを記録し、一躍ホンダやCBの名前を世に知らしめた名車中の名車といえます。
レースシーンの活躍で不動の人気を確立
その後、カワサキの「900スーパー4(通称Z1)」など、他メーカーも高性能な4気筒モデルを続々とリリース。ドリームCB750フォアの性能的なアドバンテージは少なくなります。そこでホンダは、自慢の4気筒エンジンをアップデート。やはり当時画期的だった「DOHC・4バルブ」機構を投入して、燃焼効率や出力などをアップします。1976年には、そのエンジンを搭載したレーシングマシン「RCB1000」で欧州の耐久レースに参戦し、年間チャンピオンも獲得します。
そして、これらレース活動で培った技術やノウハウを盛り込んだ市販車が、1978年に欧州などで発売した輸出仕様車「CB900F」。翌1979年には、当時の日本で最大排気量となる750cc版の「CB750F」も国内発売します。いずれも欧州の耐久レーシングマシンと同じDOHCエンジンを搭載し、「高性能な大排気量モデル」としてのCBを復権させたモデルたちです。
とくに、CB900Fは、ホンダワークス所属の元WGPライダー、フレディ・スペンサー氏が1982年に北米の最高峰レース「AMAスーパーバイク」に参戦したマシンのベース車両として有名です。シルバーにブルーのラインが入ったカラーリングなどを施したレース仕様車が人気となり、1990年代にそれを模したカスタムが大流行したほどでした。
また、国内版のCB750Fは、1980年代に大ヒットしたバイクマンガ「バリバリ伝説」で、主人公・巨摩 郡の愛車として登場。マンガ内では、赤いCB750Fを駆る主人公が大活躍したことで、こちらも大人気のモデルとなりました。
そして、これら名車をオマージュしたのが、現行の「CB1000F/SE」。そのスタイルやシルバー×ブルーのカラーリングなどは、当時を知る筆者のようなベテランライダーにとって、まさに「憧れのバイクの復刻版」といえる仕上がりといえるでしょう。
400cc・CBの元祖は1974年に登場
一方、CB400SFの元祖的モデルは、1974年発売の「ドリームCB400フォア」といえるでしょう。
前述のドリームCB750フォアの400cc版となるモデルで、高性能な4気筒エンジンを採用。市販車初となる4in1の集合マフラーなどによるスタイリッシュなフォルムも相まって、若い世代を中心に高い支持を受けました。
一方、今回新型が登場したCB400SFの初代モデルは1992年に発売されました。同年に発売された1000ccの大型ネイキッドモデル「CB1000スーパーフォア(以下、CB1000SF)」の400cc版といえるモデルで、1000cc版が持つ迫力のフォルムを継承。最高出力53PSというハイパワーに加え、高回転まで心地よくまわる400cc・水冷4気筒エンジンなどが人気となり、ホンダを代表するロングセラーモデルに成長。前述の通り、排ガス規制の影響で2022年に一旦生産終了となりましたが、今回見事に復活を果たすことになりました。
新型では、6速ミッションと「ホンダE-クラッチ」をマッチング。MT(マニュアル・トランスミッション)車ながら、スタートから加速、停止まで、クラッチレバーを一切使わずに走行できるほか、クラッチレバーを使った走りも選択可能です。初心者からベテランまで、幅広いライダーがスポーティで、自在に操る感覚を楽しめる仕様となっています。
また、先代モデルとCB1000SFの関係性と同様、兄貴分となるCB1000Fとリレーションを図ったスタイルも注目。丸目一灯のLEDヘッドライトや角張った形状の燃料タンク、美しいカーブを描く4in1のエキゾーストパイプなどが、レトロかつスパルタンな雰囲気を醸し出しています。
CBRシリーズとの違い
なお、新型CB400SFには、同系エンジンや車体を持つ兄弟車「CBR400RフォアE-クラッチ(以下、CB400Rフォア)」もあり、2026年9月18日に発売予定です。
こちらは、80年代から続く「CBR」シリーズに属する最新作。1990年発売の「CBR400RR」以来、約36年ぶりとなる400cc・4気筒のフルカウルモデルとなります。
CBRシリーズは、歴史あるCBシリーズから派生したもので、さらなるスポーツ性能を求めるライダー向けに、レーシングマシンの性能をよりダイレクトに反映していることが特徴。元祖は、1983年に登場した「CBR400F」ですが、このマシンはまだカウルレス。1986年登場の「CBR250フォア」からフルカウルとなり、現在は、1000ccの「CBR1000RR-Rファイヤーブレード」から250ccの「CBR250RR」まで、さまざまな排気量のフルカウルスポーツを揃えています。
一方、現在のCBシリーズは、カウルレスのネイキッドモデルとして継続。CBRがサーキット走行なども含め、スポーツ性を突き詰めるモデル群なのに対し、CBは、より幅広いライダー向けに街乗りから高速道路、ワインディングなど広範囲で走りを楽しむためのオンロードモデルという位置付けとなっています。
CBの意味とブランドの存在意義とは?
ちなみに、CBというネーミングの由来には諸説あります。たとえば、Cは『MOTOR CYCLE』、Bは『for CLUB MAN RACER』から採ったという説や、単に「CluB Man Race」から採ったという説などが有名です。
真の由来がどれであれ、CBが半世紀以上にわたって証明してきたのは「ただ速いだけでなく、誰もがスポーツライディングの歓びと所有する誇りを感じられる存在」ということです。
街乗りからワインディング、そして時折サーキットまで……時代の変化や最新技術(E-クラッチなど)を取り込みながら進化を続けるCBシリーズ。新型CB400SFの登場は、その輝かしい系譜に新たなページを刻むことになります。これからもCBは、世代を超えてすべてのライダーに「バイクを操る最高の楽しさ」を届けてくれるはずです。
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/573449/
CB400SF復活でブーム再燃!ホンダの「CB」とは?「CBR」と何が違う?【画像ギャラリー】
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