ホンダ「X-ADV」が二期連続で首位を獲得! バイク未来総研 第53回リセール・プライスランキングを発表

ホンダ「X-ADV」が二期連続で首位を獲得! バイク未来総研 第53回リセール・プライスランキングを発表

 バイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に活動を行うバイク未来総研は、2025年3月~2025年5月の期間を対象とした「再び売却した際、高値の付くバイク」=「リセール・プライスの高いバイク」の上位10車種を、バイク王が運営するバイク情報サイト「Bike Life Lab」にて発表した。

 
文/Webikeプラス編集部
 

総合ランキング



バイク未来総研調べhttps://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/newest/

 
 
 

「リセール・プライス」とは

 リセール・プライスとはバイクを再び売却(=リセール)するときの価格(=プライス)を示す言葉だ。

 2025年2月現在において「新車で購入が可能なバイク」を対象とし、業者間オークションで売却した際の落札金額の平均値と新車販売価格を基に「リセール・プライス」をポイント化すると共に、そのポイント数が高いほど「リセール・プライス」が高いと想定できる。

 本指標は中古バイクの年間取扱台数約10万台の「バイク王」が取り扱うデータを基に、バイク未来総研が独自に集計したものであり、バイクユーザーが新車あるいは中古バイクを購入する際の参考情報として活用されることを目的としている。

リセール・プライスの算定基準
・国内主要4メーカーが、国内で販売しているバイク(2025年2月現在・逆輸入車を除く)
・新車販売価格は2025年2月現在の価格を基準。カラー等により価格が複数ある場合は、最安値を基準に算定
・モデルチェンジが実施された場合は、最新モデルのみを対象とする
・期間内に、バイク未来総研独自の規定台数に達する流通があるバイクを対象とする
 
 

二期連続、ホンダ・X-ADVが首位獲得!海外需要が約7割

 2022年7月発表のランキングで初登場となったX-ADVは、直近5回のランキング発表で4回首位を獲得する人気の高さを見せている。ビッグスクーターとアドベンチャーの要素を掛け合わせたデザインと性能は、街乗り・ツーリング・アウトドアレジャーとオールラウンド機として国内に留まらず、海外でも需要が高い。

 特に今回集計対象となった2025年3月~5月までの集計期間の3か月間、取り扱ったX-ADVの車両はすべてリセール・プライスが100ポイントを超え、新車価格を上回るほどの人気を集めました。為替相場における円安の影響により海外需要が高まり、バイク王においても、集計期間中は国内外比で約7割の海外需要を占めたX-ADVがさらに人気を高めた結果となった。

 続く2位にランクインしたのはカワサキ・エリミネーター。ランキングの常連で3位~5位に位置することが多い人気の車種だが、前回より約4ポイントアップの2位にランクインした。1位のX-ADVとのポイント差は6.7ポイント。

 存在感のある見た目ながら、400ccという排気量に、車両重量は170kg台を実現。絶版となっているモデルも含め国内メーカーからラインナップされる400ccのクルーザーモデルと比較すると大変軽量となっている。また、軽快なハンドリングと、クルーザーモデルならではの重心の低さによる取り回しのしやすさ、シート高735mmという優れた足つき性により、初心者ライダーや女性ライダーからの支持も多く集めているモデルだ。

 集計期間の3月~5月は新生活スタートをまたぐ季節であり、それにあわせて免許を取得しバイクを購入されるライダーが多い時期。エリミネーターは現行の400ccのなかで唯一のクルーザーという希少性と、見た目の存在感、抜群の乗りやすさにより、この時期さらに人気を集めたと思われる。

 そのほか、6位には、原付二種のホンダ・リード125がランクイン。リードは第47回リセール・プライスランキング以来の登場となった。10位にも原付二種のホンダ・スーパーカブC125がランクインしており、昨今の125ccクラスの人気がうかがえる。

 ホンダ・リード125は、利便性の高さから多くのライダーの支持を得ているモデルである。シート下にはクラス最大級となる37リットルのラゲッジボックスを備え、優れた燃費性能と11馬力の十分な動力性能を両立している。

 2025年1月に発売された新型は、ハンドルカバーやフロントカバーのデザインが変更され、より洗練された印象となった。装備面では、従来のスマートキーや充電用USB Type-Cソケットに加え、新たにラゲッジボックス内にトランクライトと荷物の整理に便利なパーテーションが追加され、利便性はさらに向上している。

 今回のランキング入りの要因は、主に二つの側面から分析できる。第一に、時代のニーズに合った「コストパフォーマンス」だ。原付二種は、軽二輪以上のバイクに比べて車両価格や燃料費が安い。円安や燃料費が高止まりする現代において、維持費を抑えられる点は大きな魅力であり、これがランキングの基盤となったと考えられる。第二に、リード125ならではの「高い利便性」である。優れたコストパフォーマンスという土台の上に、前述した充実の装備や動力性能といった付加価値が加わったこと、さらに新モデル発売で注目度が高まったことが、他車をリードしてランクインする決定的な要因となったのであろう。

 年間約10万台を取り扱うバイク王は、今後も全国の店舗で人気のある良質な車両を豊富に提供し、国内ライダーの期待に応えていく。

 前回に続き5車種が100ポイントを超える高水準となった第53回「リセール・プライス」ランキング。次回の動向にも注目だ。



ホンダ X-ADV



カワサキ ELIMINATOR



ホンダ リード125

排気量別ランキング上位5位









バイク未来総研調べhttps://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/newest/

バイク未来総研所長 宮城光のココがポイント

 X-ADVが二期連続で首位を獲得しました。X-ADVをスクーターと見る場合、アドベンチャースクーターというジャンルは、昨今、一定の支持を集めている。「道なき道をゆく」ことを可能とするバイクのスペックは、海外での人気を獲得する大きな要素だろう。直近5回の『リセール・プライス』ランキングで、4回首位を獲った『ホンダ・X-ADV』の人気はまだまだ続きそうだ。

 2位にはランキングの常連、『カワサキ・ELIMINATOR』が入り、前回より4ポイントアップしている。ELIMINATORはとにかく扱いやすいバイクなので、ジャンルに拘らないユーザビリティーの良さが浸透し、新生活が始まるシーズンにあわせて免許を取るライダーからの人気が高かったのでは、という考察にも納得だ。

 そして6位には原付二種の『ホンダ・リード125』がランクイン。

 ホンダのリードといえば1980年代のスクーターブームの中で正常進化してきた車両。

 僕のイメージでは少しコンサバティブな印象だったが、それ故に信頼のブランディングを確立したとも言えるだろう。アップデートした2025年モデルはラゲッジボックスにLEDを装着、また、パーテーションを追加するなどのユーティリティー充実を図ったことで実用性が生まれ、そうした部分が今の時代求められているのではないか。

 10位の『ホンダ・スーパーカブ C125』と合わせて、排気量を問わない総合ランキングに、原付二種が2車種もランクインしたのは大変興味深い。バイクの世界だけではないかもしれないが、やはり物価やガソリン価格が思うように下がらない中、少しでも出費を抑えたいという消費者意識を反映した結果といえるかもしれない。



宮城光氏:1962年生まれ。2輪・4輪において輝かしい実績を持つレーサーとして名を馳せ、現在ではモータージャーナリストとしてMotoGPの解説など多方面で活躍中。2022年、バイク未来総研所長就任。

バイク未来総研について

 2022年3月にバイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に発足。所長は、国内外のレースで輝かしい成績を挙げ、現在はモータージャーナリストのほか多方面で活躍する宮城光氏。バイクライフの楽しさやバイク王が持つバイクに関する独自データ分析などの情報発信に加え、ライダーやバイク業界がこれから描く「未来」に切り込んだコンテンツを順次発信している。



 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/bikenews/478660/

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