モリワキ最高峰マフラー「BLADE」誕生、日本刀を思わせる外観とキレ味!【モーターサイクルショー2024】

モリワキ最高峰マフラー「BLADE」誕生、日本刀を思わせる外観とキレ味!【モーターサイクルショー2024】

 日本が誇る名門コンストラクター、モリワキが新シリーズにしてフラッグシップとなるマフラー「BLADE」を展開。東京モーターサイクルショーではフルエキゾーストを初公開した。日本刀からインスパイアされ、和のテイストまで演出した意欲作だ。現地撮影カットを交えつつ、その詳細を見ていこう。

 
文/沼尾宏明 Webikeプラス
 

日本刀をインスパイア、ZX-4Rと25R用が第1弾だ

 1973年の創業以来、コンストラクターとしてレースで活躍し、全日本、8耐、モトGPなどで数々の足跡を残してきたモリワキエンジニアリング。マフラーをはじめ、実戦で培った市販パーツ群はライダーから高い評価を受けている。

 そして2024年、新型のハイエンドエキゾースト「BLADE」シリーズがデビュー。既に第1弾として3月19日からZX-25RとZX-4R用のスリップオンが発売開始された。そして3月22~24日に開催の東京モーターサイクルショーで、初めてフルエキを公開したのだ。

 BLADEは、その名のとおり日本の伝統的な「日本刀」からインスピレーションを受けているのが特徴だ。日本刀のような崇高な精神を宿し、職人の技で研ぎ澄まされ、新たな技法で製作。伝統と革新の融合を示し、「パワー」「サウンド」「軽量化」「デザイン」というマフラーに欠かせない四つの要素に徹底的にこだわっている。

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Full Exhaust BLADEは5月発売予定。スリップオン(後述)は既に発売中だ。

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東京MCショーの東単ブースにFull Exhaust BLADEを装着したモリワキカラーのNinja ZX-4Rを展示。マフラーのほか、現在発売中の各種パーツも装着済みだ。

 
 
 

フルチタンに新世代カーボンを融合、まるで刀身と切っ先だ

 まず目を見張るのはその独特な五角形断面構造とエンドキャップだ。五角形は剛性が高く、薄肉化による軽量化が可能。空気抵抗を軽減できる上に、深いバンク角まで実現できる。さらに、どの角度から見ても立体的で力強いフォルムもマル。

 材質はスリップオン、フルエキともフルチタン製とすることで、軽量化の極限を追求している。表面処理などは敢えて行わず、チタン特有の梨地をそのまま採用することで和のテイストを再現しているのが斬新だ。

 エンドキャップは日本刀の切っ先をイメージしており、実にシャープ。材質には新世代カーボン素材のCFRPを採用した。

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チタン特有の梨地を活かしたサイレンサーとCRFP製エンドキャップ。日本刀の刀身と切っ先のようだ。

 CFRPは、厳格な設計とテストを経て選ばれ、超軽量ながら高強度。耐熱性にも優れる。従来のカーボン素材は繊維を編んだり積層したりするため、繊維同士の間に隙間が生じる場合も。一方のCFRPは繊維が非常に細かくカットされているため、製品全体に応力が均等に分散され、強度が向上するという。

 加えてデザインの自由度も高い。従来のカーボン繊維や金属では作ることが難しい複雑な造形も可能で、BLADEの象徴と言うべきエッジィな形状を実現している。

 エンドキャップには整流効果もある。サイレンサーの五角断面と内部から延びる楕円エンドピースを収め、高速走行時に発生する乱気流とサイレンサーからの排気を効率的に流す。さらに、エンジンブレーキ時のマフラーエンド周辺の気流を整流し、減速~スロットルオンまでの操作感向上にもつながる。

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排気口はジェット戦闘機のノズルのよう。どんなサウンドを奏でるのか?

ZX-25RスリップオンはSTDから重量を1.7kg減、パワーも音も迫力

 ここからは具体的なスペックを見ていこう。

 2023年型~ZX-25R用スリップオンはSTDの重量3.7kgに対し、2.0kgと約41%も軽量。近接排気騒音は93dB、加速排気騒音は78dBで政府認証マフラーだ。

 5000rpm付近からトルクの向上を体感でき、パワーバンド手前の8000rpm付近からレッドゾーンまで鋭く加速し続ける。低回転からエンジン回転数に比例して滑らかに加速する特性で、スポーツ走行だけでなく、高回転まで使わない街乗りでも非常に扱いやすい。

 サウンドは、アイドリング時に低音が効いた厚みのある音質で、回転を上げていくと躍動感のある甲高い高音に変化。特に1万rpmを超えた高回転域でレーシーなサウンドになるという。

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「Ninja ZX-25R 23- Slip-On Exhaust BLADE」は10万3400円。モデルチェンジ前の2021~2022年型には不適合だ。

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エッジィなBLADEは、ZX-25Rのデザインにもよく似合う。

ZX-4R用は重量半減、発進からパワフルで回せばよりレーシー

 ZX-4R用は、スリップオンはSTDの重量4.2kgから2.0kgまで軽量化。近接排気騒音96dB、加速排気騒音80dBで、もちろん政府認証マフラーとなる。発進の瞬間からトルク増強を感じ取ることができ、特に7000rpm以降の回転域でトルク&パワーが大幅アップ。どの回転域からでもスムーズに加速していくため、扱いやすさも備える。

 音質は、アイドリング時に低音の効いた心地いいタイプ。回転を上げていくと、まるで自分がサーキットにいるような躍動感と、臨場感がある高音かつレーシーな独自サウンドに変化するという。

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「Ninja ZX-4R 23- Slip-On Exhaust BLADE」は10万6700円。

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ノーマルマフラーに対して約52%の軽量化を達成できる。

名古屋でフルエキの音出し実演! CBR250RRとCBR400R用も予定

 そして東京MCショーで初披露されたフルエキは、モリワキカラーに塗装されたZX-4Rに装着された状態で展示。エキパイからテールパイプ、サイレンサーに至るまでフルチタンと豪華だ。スペックに関しては未公表だが、今後の情報に期待したい。

 さらにモリワキによると、名古屋モーターサイクルショーでは音出しの実演も行うというから必聴だ。

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ZX-4R+フルエキゾーストのBLADE。レーサーの趣がある。

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エキパイも含めてフルチタン。バイパスパイプを設けた4in2in1で、相当な軽量化とパワーが期待できそうだ。発売は5月の予定。

 今後、CBR250RR用のスリップオンとフルエキ、CBR400R用のスリップオンも発売予定。製品仕様によってはサイレンサー内部に一部ステンレスを使用する場合もある。

 なお、オリジナルペイントのZX-4Rは新発売されるモリワキカラーの缶スプレーで塗装。写真ではわかりにくいが、濃い青から徐々に薄くなるグラデーションが施される。

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東京MCショー展示車には、マスターシリンダーキャップブルーは5月発売予定の新製品を装着。

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グラデーション塗装を施した展示車のボディ。モリワキカラーの缶スプレーも今後販売予定だ。

 この濃いブルーはかつて2000年代にモリワキが作製したモトGPマシン=MD211Fのカラー。そして明るいブルーはイベントレースの「鉄馬」に参戦する現在のZ900RSレーサーと同様だ。近年におけるモリワキの歩みを1台で表現している。

 ――モリワキの51年にわたる伝統とノウハウが結集したマフラーこそBLADE。展示マシンからも、その力の入れようが窺える。BLADEは、まさにモリワキの新世代を象徴する入魂の一振りと言えるだろう。

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/parts-gears/365455/

モリワキ最高峰マフラー「BLADE」誕生、日本刀を思わせる外観とキレ味!【モーターサイクルショー2024】【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=365455

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