2015年にカワサキH2Rで385km/h(実速352km/h)を、2019年には米国ボンネビルで329km/h(204MPH)という電動バイクの世界記録を、そして2020年にはZX-245Rにターボを装着してメーター読み259km/h(実測250km/h)をマーク した鶴田竜二さん率いるTRICK STARが、今度はZX-4Rのターボ装着車で300km/h超えを目指すプロジェクトを始動。
このほどマシンが完成して、シェイクダウンも無事済ませた。ライダーの“夢”を次々と叶え続ける、トリックスターの新しいチャレンジに注目だ!
プロジェクトのベースはZX-25Rでの250km/h超の成功だ!
ラムエア加圧の最高出力は36kW(49PS)/15,500rpm。そんな国内仕様のカワサキNinja ZX-25Rをベースに、トリックスターが250km/h超を目指すプロジェクトをスタートしたのは2021年のこと。「TRICKSTAR レーシングフルエキゾーストマフラーIKAZUCHI」に「TRICKSTARパワーインテークダクト」、「ラピッドバイクレーシングフルセットTRICKSTAR仕様」と、次々とパーツ開発を進めながら、まずは自然吸気のNAエンジンで2020年秋にはメーター読みで202km/hと、初の200km/hオーバーを記録。
TRICKSTAR ZX-25Rはその後にターボを装着。徐々にセッティングを詰めながら、その最高出力はノーマルエンジンの倍を超える109psにまで達して迎えた2022年12月。同店がJARI(一般財団法人日本自動車研究所)城里テストコースで実施した走行で、その最高速度はついに259km/h(実速250km/h)を記録。プロジェクトは見事、成功裏に終了した。TRICKSTAR ZX-25Rは偉大な記録のアイコンとして、2023年春の名古屋モーターサイクルショーでも展示されたから、目にした来場者も多かったことだろう。
もはや当たり前の300km/h領域も、400ccでとなると話は別!?
そんなZX-25Rターボでの250km/hオーバー挑戦を果たしたTRICK STARだから、次のチャレンジに2023年夏にデビューした、カワサキNinja ZX-4Rを選ぶのは自然な流れ。ターボ化へのノウハウもZX-25Rへの装着で十分に積んだ。今回のZX-4Rターボでの300km/h超への挑戦は文字にしてしまえば簡単そうにも見えるだろう。
けれど、300km/hオーバーはさらに特別な世界。なにせエンジンパワーだけにとどまらず空気抵抗も壁となる。実際、一般公道向け車両で初めて300km/h超えを果たした初代スズキHAYABUSAが175ps。現在、当たり前のように300km/hを超えるリッター・スーパースポーツ各車も200ps前後の最高出力と最新の技術で生み出されたエアロボディをまとうのが当たり前だ。
一方のNinja ZX-4Rのストックでのエンジン出力はラムエア加圧時でも59kw(80PS)/14,500rpm。普通に考えれば、ZX-25Rでのプロジェクト同様、こちらも2倍以上のパワーが必要となる。思い返せば、ZX-25Rでの250km/h超プロジェクトがそうであったように、今回のZX-4Rターボでの300km/h越えも地道な走行テストを繰り返しながらデータを蓄積し、プロジェクト達成を目指すことになるのだろう。
ともあれ400ccで300km/hオーバーは、普通なら考えもしない“夢のまた夢”。けれどそんな一大プロジェクトも、稀代のトリックスター(=手品師)なら必ず実現してくれるはず。実車は4月6日(金)からの名古屋モーターサイクルショー にも展示予定だ。ZX-4Rでの300km/hオーバープロジェクト、そのスタート仕様をぜひ目撃してほしい。
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/367592/
400ccで目指せ300km/h! トリックスターZX-4Rターボが名古屋MCショーで初公開!?【モーターサイクルショー2024】【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=367592
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