ライバルを上回る排気量400ccの水冷シングルと本格的な装備で愛されたスズキDR-Z400シリーズが2025年にも復活するとの噂が。Vストローム250SXとのコンビで、スズキがオフロードの覇権を握る? その詳細を追ってみた。
スズキ次の一手は唯一無二にして最強400オフ?
国内メーカーの現行ラインナップではホンダのCRF250Lシリーズが公道走行可能な本格オフロードモデルとしてラインナップされている。ここに今後、カワサキから新型KLX230が登場する予定だ。また、ヤマハがセロー250に代わる200~230ccのモデルを開発しているとのウワサもある。
一方のスズキは2023年に油冷単気筒のVストローム250SXをリリース。ただし、林道レベルのダートは十分対応できるが、オンロード性能も重視している。ライバルと異なるキャストホイールのフロント19&リヤ17インチを履き、車重も164kgとCRF250Lより20kg以上重いため、本格的なオフ走行はライバルに軍配が上がる。
そこでガチなオフロードモデルとして、スズキが「DR-Z400S」を2025年に国内で復活させるとの噂があるのだ。実現すれば、400クラスの本格オフは国内モデル唯一。世界的に見ても貴重な存在となる。
実はこのDR-Z400S、規制の異なる北米では今もキャブレターのまま現役で発売中。これをベースに排ガス規制などに適合させるのは決してあり得ない話ではないだろう。
レーサーと共同開発した真剣モデル、モタード仕様も復活と予想
DR-Zが復活すれば、現行のライバルにはない400ccの排気量とハイパワー、軽量スリムな車体が持ち味となる。当時のモデルは40PSを発生し、車重140kgという軽さを実現。街乗りから不整地まで自在に駆け抜け、「ストリート最速」の呼び声も高かった。そんなモデルが令和に復活となれば大きな注目を浴びるに違いない。
そもそもDR-Z400Sは、エンデューロレーサーDR-Z400と共同開発したレーサーレプリカが出自だった。
エンジンはボア90mm×ストローク62.3mmのショートストローク設定。250cc単気筒モデルに近い軽さと相まって、即パワーリフトするほどの加速力を発揮する。エンジンカバーにはマグネシウム合金も採用し、軽量化も追求していた。
車体も非常に豪華で、クロモリ鋼管製ダブルクレードルフレームにアルミ製シートレール、レーサー譲りの分割式アルミスイングアームの組み合わせ。フロントフォークは大径のφ49mm正立カートリッジタイプで、圧側14段階&伸側18段階の調整が可能だった。
2004年にはモタードの仕様のDR-Z400SMも追加。戦闘力はもちろん高く、ジムカーナの世界ではいまだに2ストレプリカのNSR250Rとともに活躍しているほどの実力を持つ。このたびオフ仕様のDR-Z400Sだけでなく、モタード仕様も復活するとの噂だ。
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