全国に25,000以上あると言われる路線バスの中で、都府県境を越える一般路線バスとなれば、極端なまでに数が減る。そんな県境越えバスの様子を見に行くシリーズの第24弾目に訪れたのは、神奈川県と静岡県を峠越えで繋ぐ、小田急ハイウェイバス「M系統」と「G系統」だ!
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWeb内本文上とギャラリーに、小田急ハイウェイバスM系統の写真があります)
■神奈川〜静岡越えなら箱根にお任せ?
高速道路に乗らない普通の路線バスで県境を越えるとなれば、大抵の地域でそれなりに工夫が要るのは周知の通り。
神奈川県〜静岡県をまたぐ場合はどうなっているのかといえば、東海道新幹線が通っている海岸線沿い経由でも行けなくはないものの、バスの本数が少ない関係で難易度はやや高め。
その一方で、神奈川県の観光地・箱根エリアには、乗り換えなしで静岡県内まで足を延ばしてくれるバスが何路線か出ており、箱根を中継地点に据えると、比較的ラクに普通の路線バスで神奈川〜静岡を移動できる。
■箱根と御殿場を結ぶバス路線
今回注目するのは、何路線かある箱根発着の県境越え系バスのうち、内陸部の高原に位置している御殿場との間を結ぶ一般路線バスだ。
この路線は主に小田急ハイウェイバスが運行を担当する「M系統」と「G系統」。いずれも神奈川県側は箱根の小涌谷近く、有名な温泉テーマパークとハイクラス温泉旅館のそばにある「天悠」バス停を起点にする。
静岡県側の目的地になるのが、M系統は御殿場プレミアム・アウトレット、G系統がJR御殿場線・御殿場駅の箱根乙女口。
県境を越えて静岡県に入った後の、東名御殿場インター手前までの経路はM/G系統ともにほぼ同じとなっている。
また、M系統は「観光施設めぐりバス」とも呼ばれる。箱根登山バスとの共同運行の形が取られており、一部の便は箱根登山バスが受け持つ。
少し前までG系統も箱根登山バスが受け持っていたが、2026年4月のダイヤ改正で、箱根登山バスの路線としては廃止となり、以降は小田急ハイウェイバスの運行に変わっている。
■県境越え系としてはそこそこ充実?
本数の少なさが県境越え系路線バス最大の壁となるケースは日常茶飯事。とはいえ箱根〜御殿場間の路線系統に関しては、その例から漏れてくれる→使い勝手の良さそうな印象。
まずアウトレット行きM系統の平日ダイヤでは大体1時間に1本くらい。バスが結んでいる双方ともに観光色が強いだけあって、G系統に比べるとM系統の方がコンスタントに出ている。
御殿場駅へ直通するG系統のほうは変則的で、御殿場→箱根方面が朝のみ平日4本・土日祝5本(曜日共通で初バスは途中の仙石止まり)。箱根→御殿場方面は夕方のみ平日4本・土日祝3本の設定。
G系統の一部の便は、JR御殿場線に乗り入れてくる、新宿〜御殿場間の小田急ロマンスカー「ふじさん1号」からと「ふじさん6号」に乗り継げるタイミングに出発/到着時刻を合わせてある。
決して潤沢な本数とは言えないかもしれないが、県境越え系バスの水準で見るなら、M/G系統合わせて、そこそこ充実した本数が用意されていると思いたいところ。





