香港・マカオ直行バス
どうせ香港の市街地からマカオのカジノまで行くのであれば、直行するバス路線を開設してしまえばいいということで、数社が香港市街地のバスターミナルからマカオのホテルまで直行するバス路線を運行している。
こちらは香港の百貨店などバスターミナルがあるところで乗車券を購入し、ハイデッカーの専用バスに乗車する。香港とマカオ往来専用なので、日本と同じ右ハンドルのトップドアハイデッカー車だ。
乗車券を購入して待っているとバスが入線してくるので、改札を受けて乗車すればよい。往復乗車券の場合も往復の便が指定されているので、帰りは指定された便に乗車する。座席の指定はないのでヲタ席を希望する場合は、いち早く並べばよい。香港を出発した直行バスは無停車でまず空港近くのボーダーまで走る。
ここで手荷物をすべて持って乗客はいったん下車する。建物の中でバス乗継客と同様に出国手続きをするためだ。
その間にバスは専用レーンを通りチェックを受け建物の反対側に回送される。出国審査を終えた乗客は、乗車券の半券を提示して同じバスに乗り込むので、免税店でウロウロしている暇はない。
一応乗り遅れれば後続の便に乗れることになっているが、便数が少なければ時間のロスだ。急ぐに越したことはないし、香港人のようにIDカードだけで通過できるわけではなく、日本人はきっちり旅券を出す必要があり時間がかかる。
回送で待っているバスは橋を渡るために走り出す。マカオ側でも同じシステムで入国審査を済ませた乗客をバスが待っているので乗車すれば、目的地である大型ホテルをいくつか回って、ホテル地下駐車場に設置しているバスターミナルに到着する。バス停の目の前がカジノの入り口という親切設計だ。
帰りのバスは往復乗車券であれば指定した便に乗ればよい。記者が行った際には予定が早めに終わり(決してカジノで負けてオケラになったわけではない)、1本早い便に乗車することが可能になった。日本であれば乗車変更だとか払い戻しだとか、きっちりルール通りに取り扱われて面倒な手続きをするだろう。
一応ダメもとでバス停にいた係員につたない英語で聞いてみると(そもそもマカオでは英語は公用語ではないが概ね通じる)、予約名簿を見て空席があるので乗っても良いとの回答。何の手続きもせず乗車券にボールペンで1本前の時間を書き加えて終わりという簡略さに助けられた。
陸路と海路のハイブリッドも楽しい
なお、マカオから珠海へは市内バスで橋ではなく陸路のボーダーまで行き徒歩で行けるのは、香港と深センの関係と同じだ。ちなみにフェリーはマカオ側は外港と空港隣接のタイパターミナルの両方から香港島の上環を結び24時間運航されている。
渡航が以前のように自由になれば、日本では経験できないボーダー越えの路線バスに乗り、国境越えを気軽に体験してみてはいかがだろうか。
【画像ギャラリー】自由に渡航できるようになれば乗りたい港珠澳大橋を渡る越境バス(33枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方