ダラダラと昼下がりを過ごす
徳島に停泊中の2時間に通しで乗船する旅客は下船できないので、展望風呂に入るなり、ターミナルのフリーWIFIをつかまえてロビーで仕事をするなり、それぞれの時間を過ごす。
上部甲板に出れば気持ちの良い海風に吹かれるので写真撮影をしたり海を眺めたりと、非日常を楽しむのもよい。ちなみに夜間の客室減光後はデッキに出ることはできないが、日が沈む時間にスマホを夜空に向けてシャッターを切ると肉眼では見えない満天の星空が写るのでちょっと感動する。
昼間の航海は太平洋上なので海を眺めるしかないが、テレビを見たり(衛星放送も受信可)おやつを食べたりすればよいが、意外にもすぐに夜になるので早めに寝た方が良い。
平日であれば東京港入港は0530で休日でも0600なので少なくとも午前5時には起床して下船準備をしなければならないからだ。記者が新門司港で乗船したのは金曜日だったので東京港の入港は日曜日。よって午前6時に着岸した。
JRバス関東のセレガで東京駅へ!
東京港フェリーターミナルは東京ビッグサイトの隣の埋め立て地にあり、これまで公共交通機関はなく北九州と同様の方式で国際展示場駅まで独自の送迎を行ていた。しかしコミケの時に話題になったJRバス関東の路線が開設されたので東京駅まで乗り換えなしでバス移動できるようになった。
下船後ターミナルビルの目の前に設置されたバス停にはすでにJRバス関東の日野セレガが待っており、記者を含めて3名の乗車があった。つまり他の乗船客は乗用車とトラックということになるのだろうか。
乗車時に降車地を申告して運賃を支払う(ICカード可)のだが、2名がビッグサイトまでの乗車だったので、ビッグサイトから東京駅まではセレガを記者一人で貸し切った状態で走った。
東京港フェリーターミナルを出るとビッグサイト、国際展示場駅前に停車して後は東京駅日本橋口までノンストップだ。日曜日の午前6時過ぎなので渋滞はなく終点には数分早く到着した。この始発便は本船の入港時刻に合わせて発車時刻が異なるので曜日による時間調整の心配はない。
アンカーは都営バス
さて、東京駅日本橋口からJR線や地下鉄東西線は徒歩でスムーズに乗り換えができるが、都営バスにも横断歩道を渡るだけで乗り継ぎが可能だ。呉服橋停留所からは東22系統(錦糸町駅前行き)があるので、城東地区にはこの乗り継ぎが便利だ。
残念ながら東20系統は廃止されるので今後の利用はできなくなるが、元々便数が少なく早朝には走っていないので不便はない。東22系統に乗車すれば東西線・都営大江戸線・都営新宿線・半蔵門線にも接続するので悪い乗り継ぎ方法ではない。
船旅は実は優雅
今回、バスマガジンの記者のくせに「はかた号」に乗車しなかったのは個室が満席だったからで、はかた号はまたの機会にしたい。コロナの影響で運休路線が多い中で「はかた号」は元気に走っているので乗車したかったのだが今回は船旅にした。
2泊3日の船旅だが船上での楽しみといえば食べること。冷凍食品のどこが楽しみだと思われるかもしれないが、最近の技術はすごいので馬鹿にはできない美味しさだった。またWiFiがない環境で(沿海ではキャリアの電波は結構拾うので通信不可能というわけではない)、短時間ネットなし生活というのもいいものだ。
何度でもお風呂に入っておつまみを片手にお酒を飲んで(缶詰もある)、満天の星空を撮影してとやることはいくらでもあるので、時間があれば船旅も楽しんでいただきたい。もちろん東京港発着はハイデッカーで!
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