ファンの期待を一身に集める次期型の姿とは!?
STIが目指している「乗る人すべてに感動を提供するクルマづくり」、これをストレートに表現しているのが最新のWRX STIだ。尖ったところは薄まっているが、ステアリングを握ってしまうと虜になる、上質なスポーツセダンである。これから出てくるコンプリートカーも、走りの楽しさを徹底追求するはずだが、気にかかるのは、EJ20型DOHCターボ亡き後のWRX STIの未来だ。
その心臓は、WRX S4やレヴォーグなどに搭載されている1998ccのFA20型水平対向4気筒DOHC直噴ターボが有力である。だが、次期レヴォーグに搭載を予定している、1.8ℓの新設計エンジンになる可能性もあるだろう。
また、WRCに復帰すると、期待を抱かせるのであれば、これをダウンサイジングした1.6Lの水平対向4気筒DOHC直噴ターボも考えられる。2021年秋に開催される、東京モーターショーあたりでは、次期WRX STIの全貌が明らかになり、パワーユニットも判明するはずだ。
最近は、地球に優しいクルマが望まれ、燃費の悪いクルマは生き残ることができない。ハイブリッド車の技術は、トヨタからストロングハイブリッドのTHSを供与してもらうことになる。だが、水平対向エンジンとモーターの組み合わせなら、走行フィーリングは大きく変わるはずだ。新世代のスバルグローバルプラットフォームだから、ハンドリングも快適性も、これまでと次元の違うものになる。
モーターの出力を高めれば、ターボ車をしのぐ鋭い加速性能のスポーツセダンが誕生するのが、ハイブリッド車の強みだ。モーターアシストならではの刺激的な加速を見せる、近未来のWRX STIは魅力的だと思う。また、現行モデルでは搭載していない、運転支援システムのアイサイトも装備されるから、今までは敬遠していた人も取り込めるだろう。悲観論を述べる人が多いが、WRX STIの未来は明るいと確信している。
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