■販売側の予想と異なり、ヴォクシーに人気が集中!
ヴォクシーが好評なのはフロントマスクを中心としたワイルド感のある個性的なデザインを採用していることである。
全トヨタ系列店併売になったことで、人気が集中。「これまで独身の若者やヤングファミリーが主要ターゲットであったが、最近のヴォクシーは40代、50代のミドルファミリーまで拡大しているよう変遷している」(首都圏ネッツ店営業担当者)と指摘。
こうなると開発するメーカーのトヨタも今後の方針を変えざるを得ない状況になりつつある。
「3兄弟を統合し、新型ノアに1本化するのは基本だが、ヴォクシーもなんらかの形で残すようにしないと、戦略的にまずい、という考え方が浮上している。ただその継続の仕方が課題になる。」(販売店関係筋)というのである。
次期型にバトンタッチする際、新型ノアと新型ヴォクシーの2本立てにするのと、あるいは新型ノアのみを世代交代し、ヴォクシーは現行モデルを継続販売するという方法である。どちらが有力かは現段階ではまだ明らかになっていない。
■次期型は2022年に投入か⁉
次期型の投入時期(フルモデルチェンジ)は今のところ2022年4月が有力である。
当然のことながらトヨタの次世代における新しいクルマづくりの考え方である「TNGA」による新開発のプラットフォームを採用。
ボディサイズは全長&全幅はほとんど同じだが、全高を50mm程度引き下げ、走行安定性を向上。ホイールベースを約50mm引き延ばすことで、室内の居住空間拡大と使い勝手&走行性を改善する。
エクステリアデザインはキープコンセプトで全幅1695mmの5ナンバーサイズと1750mm程度のエアロバージョンとの2ボディ構成は引き継ぐ。
パワーユニットはガソリン2L&1.8Lハイブリッドの搭載は継続する。ハイブリッド用バッテリーは従来のニッケル水素からより高効率&コンパクトのリチウムイオン方式に切り替える。
駆動方式は従来の2WDに加えて4WD車も設定する。大型ディスプレイオーディオは10インチ以上を標準装備する。安全・安心パッケージのトヨタセーフティセンスは最新に進化したデバイスを標準装備するなどとなっている。
2LハイブリッドはレクサスUXで実用化しているが、トヨタブランド車については、とりあえず次期型は1.8Lのままリチウムイオンバッテリーと組み合わせれば十分に出力&燃費の向上で対応できるとの判断があるようだ。
■「ライバルも来年チェンジ」証言1:首都圏カローラ店営業担当者
3兄弟の最近の販売推移だと、カローラ店はノアの売れ行きが最もよく、次いでヴォクシーも好調だが、エスクァイアはほとんど買い手がいない状況にある。
次期型では車種統合が進む、という話も聞いている。ノアが残るのはほぼ間違いないが、ヴォクシーもフルモデルチェンジして、ノアとの2車種態勢になるのではないか。
そうなるとエスクァイアだけが廃止となる見通しで、これはノア、ヴォクシーのそれぞれの上級志向グレードにその名が残るということだと予想している。
他メーカーのライバル車種と比べると、充分有利なところはあるが、セレナやステップワゴンも2022年中にフルモデルチェンジする見通しだと聞いているので、世代交代する必要があるだろう。
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