災害、コロナ禍…、都合のいい情報ばかりを集めていないか自分に問うてみる


 元陸上自衛隊の幹部で、災害対応のエキスパートでもある二見龍氏。東日本大震災での経験なども踏まえて書かれた近著の『自衛隊式セルフコントロール』では、日常生活から災害対応まで幅広く役立つ自衛隊のノウハウが盛り込まれており、「目からウロコ」「すぐに実践できる」などと非常に好評だ。

 そこで本稿では、時に生死をわけるほどに重要になってくる「情報」との正しい付き合い方、取り扱い方について指南してもらった。

『自衛隊式セルフコントロール』はこちら

文/二見 龍(ふたみ りゅう) 写真/写真AC 


■その情報源は確かか?

 自衛隊では、戦車、航空機、艦艇などさまざまなハード的な戦力を保有していますが、実は情報もまた重要な戦力の一つです。なぜなら、情報がなければ状況を評価し、適切な対処や作戦行動を実施することが難しくなってしまうからです。現代の戦闘では、情報戦に負けるということは、戦いにも負けることを意味します。それほど情報は重要なのです。

 しかし、手に入れた情報がいつも正しいとは限りません。アンテナは高く、広く張っておく必要がありますが、手に入れた情報を使用するには、情報資料(インフォメーション)の処理が必要となります。まず、その情報を発した組織や人物(情報源)を信じられるかどうかの評価が必要となります。情報の信頼性が低いにもかかわらず信じてしまうと、致命傷となりかねません。

 情報の信頼性は、日常生活においても大事です。例えば、災害時に頼りになるハザードマップや避難情報は、基本的には信頼性の高い情報源と考えることができます。しかし、確認しているハザードマップが、最新のものでない可能性がありますから、発信元までたどって、作成年月日の確認をしておくことが大事だとわかります。

■人の噂やSNSの情報は玉石混交

 また、惑わされてはいけないのが、「○○という状態らしい」などという、SNSの書き込みや噂です。情報源が何であるか不明であり、「らしい」という表現は、不確実な内容であると意識しておかなければなりません。

 こうした不確実な情報は、報告してきた人が実際に見て確認しているかどうかが評価の分かれ目となります。誰かが言った話をしているのであれば、その情報の正確性は落ちてしまいます。また、日頃の行動から、情報源として信じられる人物なのかどうかも、ポイントとなるでしょう。

 近年の大規模災害では、必ずデマや噂が広がっています。なかには善意で拡散協力した情報が、デマだったということもありました。また長引くコロナ禍を通して、信憑性の低い噂や情報が流れることもたびたびありました。情報源をしっかり確認し、正しく判断、行動することが基本となります。

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