災害、コロナ禍…、都合のいい情報ばかりを集めていないか自分に問うてみる

■情報に向き合い、一つずつ点検する

 このような状態になると、「早めの避難を心がけて下さい」、「大きな災害が発生する可能性があります」という情報を耳にしたとしても、「大げさに言って避難させようとしている」、「不安を煽っているだけ」というように捉え、こうした情報を相手にせず、かえって反感を抱く状態になってしまいます。

 このバイアスから逃れるためには、例えば災害発生時に、「避難しないとどのようなリスクがあるのか」、「避難するために残された手段はいくつあるのか」、「避難する場合、どこに行けばいいのか」、「家族を連れて避難するにはどうすればいいのか」など、選択の幅を広げて考えることにより、妥当な判断ができるようになります。

 確証バイアスに陥らないためには、すべての情報を、客観的に見て、多角的に判断できることが重要となります。そのためには、信頼できる仲間の意見を聞いたり、違う立場の目線になったりして、もう一度情報を見直すことが必要です。緊急時こそ、自分にとって都合のいい情報ばかりを集めていないか、注意しましょう。


二見 龍(ふたみ りゅう)
1957(昭和32)年東京生まれ。防衛大学校卒業。陸上自衛隊第8師団司令部3部長、第40普通科連隊長、中央即応集団司令部幕僚長、東部方面混成団長などを歴任し陸将補で退官。防災士として自治体、一般企業で危機管理を行う。著書に『自衛隊式セルフコントロール』、『自衛隊最強の部隊へ』シリーズ、『弾丸が変える現代の戦い方』、『自衛隊は市街戦を戦えるか』、『特殊部隊 vs. 精鋭部隊』などがある。近著の『自衛隊式セルフコントロール』はすぐに実践できる自衛隊のノウハウが満載

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