燃料電池車のパイオニア ホンダ FCX
次世代のエコカー「燃料電池車(FCV)」。しかし、量産車として発売されている車種は世界的に見ても、トヨタ ミライ、BMWハイドロジェン7、ヒュンダイ ネクソなど、数少ない。
燃料電池車とは、水素と酸素を科学的に反応させて電気エネルギーを得て、この電力でモーターを駆動させて走行するクルマ。ガソリンのかわりに水素を燃料にするので排出されるのは水のみ、排出ガスはゼロという究極のクリーンエネルギーカーだ。
現在、国内で販売されているのはトヨタ ミライのみということで、ミライが燃料電池車のパイオニアと思っている人も多いばずだ。
しかし、ミライが登場した2014年よりはるか以前の1999年に、世界初となる燃料電池車をホンダが実用化しているのだ。その名は「FCX」。2002年にプロトタイプが、2005年にはHonda FC STACK搭載燃料電池車「FCX」が日米で発売。とはいえ、当面はリースというかたちでの販売だった。
その後、2008年にはセダンタイプのFCV、FCXクラリティ、2016年には世界で初の5人乗りを実現したセダンタイプのCLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)がリース販売されるなど、着実に進化を遂げていった。
CLARITY FUEL CELLは、一充填走行距離はゼロエミッションビークルで世界トップクラスの約750kmを達成と、文句なしの性能だったが……。
リース販売だったことや、水素スタンドの拠点数が少ないことがネックとなり、ミライのように国内での一般販売はされることなく、2021年いっぱいで生産が中止となってしまった。
ただし、ホンダは2040年に販売する新車のすべてを電気自動車と燃料電池車にするという目標を掲げ、ゼネラル・モーターズ(GM)と協働して燃料電池車の開発を継続することを発表している。
国内ではミライが唯一頑張っている状況だが、ゼロエミッションビークルへの取り組みが強く求められるなか、近い将来、パイオニアであるCLARITY FUEL CELが復活する可能性も否定できない!?
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