身内に負けた!? 北米市場から姿を消したホンダ フィット
国内ではバリバリ現役のホンダ フィット。。2001年に発売され、上質でありながらシンプルで人を選ばない内外装に、ホンダの特許技術であるセンタータンクレイアウトを採用したことで、コンパクトでありながら広い乗車空間と荷室を確保。基本的な安全装備はもちろん、4WDやe:HEVも設定されるなど進化を続け、幅広い層に支持され続けている。
フィットはホンダのグローバルモデルであり、欧州ではJazzという名前で販売されている。ただし、ガソリンとハイブリットの仕様を選ぶことができる日本モデルに対してハイブリッド車のみのラインナップに。これは、欧州におけるメーカー全体での平均燃費に規制をかけるCAFE(Corporate Average Fuel Economy)規制や、2025年に導入される予定の排出ガス規制Euro7を見据えた判断と考えられる。
欧州ではデザイン、安全性が評価され好調なJazz(フィット)だが、北米では少々事情が異なるようだ。ちなみに、北米では日本と同様、フィットの名称で販売されていた。
発売当初はそのスペース効率の良さなどが評価され、堅調な売れ行きを見せていたが、2020年、2013年から発売されてきた先代のGK系から現行となるGR系へのモデルチェンジのタイミングで北米市場からは撤退となってしまった。
ちなみに、シビックのクーペも同時期に北米市場から姿を消している。
フィットの撤退の原因は、シビックのハッチバックと、クロスオーバーSUVであるHR-V(日本名:ヴェゼル)に需要を奪われたことと言われている。実際、HR-Vは北米では日本の現行ヴェゼルの前のモデルが販売されているにもかかわらず絶好調となっている。
意外にも北米ではユーザーが獲得できなかった? トヨタ ランドクルーザー
2021年8月に14年ぶりのフルモデルチェンジが行われたランドクルーザー300系。
ガソリン車仕様は3.5リッター、ディーゼル仕様は3.3リッターのパワフルなV6エンジンを搭載し、前後のスタビライザーを独立して自動的に電子制御するという世界初の技術「E-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)」を採用するなど、どんな悪路でも臆せず走ることができるハイエンドなクロスカントリーモデルとして発売以降、国内では好調なセールスを続けている。
そんな新型ランドクルーザー300系は意外にも「タフ」なクルマが好まれるイメージのある北米では販売されることはなかった。現地メディアは先代モデルが年間販売台数3000台以上をキープするのに苦戦するほど低調な売り上げだったことが原因だと伝えている。
同社のピックアップトラックであるタンドラ、RAV-4などの販売は相変わらず好調で、悪路での走行にはタンドラ、舗装路での走行にはRAV-4と、両車がそれぞれの需要を満たしてしまったことが北米でランドクルーザーが苦戦した一因かもしれない。
今後、北米でのランドクルーザーの系譜はプラットフォームを同じくするレクサスLX600が継いでいくことになる。
とはいえ、これは北米などの一部地域だけの話で、中東、東南アジア、欧州などでは旧モデルも含め、ランドクルーザーの人気は健在。とくに中東ではランドクルーザーを愛車とする王族も多いという。
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