超レア! トヨタコンフォートのパトカーも引退へ
古風で年季の入ったエクステリア、シフトはMTと歴代クラウンパトカーとは一線を画す雰囲気のトヨタコンフォートのパトカー。県内に2台が現存するが、パトカーとしては微妙な車種選定である。コンフォートはトヨタがタクシー用に開発をしたセダンだ。
なんとこの2台、元は運転免許試験場の教習車だったのである。それを物語るように、運転席と助手席側には大きなドアバイザーが。その影響で助手席に備わるナビミラーもかなり下の位置に装着されている。登録年は平成14年(2002年)となっている。伊万里警察署の個体は走行距離約7万9000kmとなっているが、元が教習車だっただけに、メーターが最低でも一周はしているのではないかと担当者。リアバンパーには仮免許などのプレートを差し込む基台が備わっていたことを連想されるネジ跡や、フェンダーミラーにも補助ミラーが備わっていた跡が残っている。
肝心の走りはどうなのか尋ねたところ、「MT車なので加速もよく、特に不都合なく運用できている」とのことだった。後継の車両が到着次第、完全引退するということだ。ちなみに愛知県警察と静岡県警察にもコンフォートパトカーが存在するが、両県ともすでに引退した模様。
まさかの魔改造! 一風変わったプレミオとプリウス白黒パトカー
初代を含め、歴代モデルが一部の県警に県費で導入されているプリウスパトカー。トヨタが誇る元祖ハイブリッドカーだけに、もっとパトカーで増えてもいいのではと思いたいが、メンテやパトカーという任務の特性上、思ったように配備は進んでいない。一方で、東日本大震災を教訓に停電時の信号を動作させる電源車という意味合いも含めて宮城県警察や熊本県警察などではプリウスPHVが導入された例もある。
佐賀県警察のプリウスは、20系後期型が使用されている。年式のわりに赤色灯が200系クラウンパトカーから装着され始めたタイプが装備させている。
なにやらか違和感が……、と話を伺うと、元々は佐賀県の公用車だったプリウスを改造してパトカーになったということだ。なんともすごい話である。ちなみに兵庫県で道路パトカーなどの公用車がパトカーとして再利用されるケースなども少なくはないが、元々緊急車両ではない、県の公用車だった車両がパトカーに再利用されるケースは稀である。余談だが、滋賀県警察が2000年初頭に、県所有の黒塗り150系クラウンなどの公用車をパトカーに再利用した事例は存在する。
そしてもう一台のパトカーであるプレミオ。こちらは兄弟車であるアリオンは歴代モデルが捜査用覆面パトカーとして採用されており、そちらではなじみの存在。静岡や広島ではアリオンの白黒パトカーも存在するが、兄弟車のプレミオが警察車両として活躍していること自体が珍しいのだ。しかも白黒パトカーではなおのことである。
このプレミオパトカーは、地元団体からの寄贈で警察署に導入されたもの。前面警光灯も無理やり装着した感もあるが、なんとも味があっていい雰囲気が出ている。導入から年数がかなり経っているが、現在のところ引退の予定はないという。
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