1月12日から14日まで開催された東京オートサロン。今年も様々な車両が展示されていたが、今回のオートサロンで初お披露目となった自動車メーカーのモデルたちもあった。今やオートサロンは新車発表の場でもあるのだ。今回は輸入車を中心に今年のオートサロンで初披露となった新モデルたちを振り返っていく。
文:西川彰吾╱写真:ベストカー編集部
■メルセデスベンツEクラス
メルセデスブースでは6年半ぶりにフルモデルチェンジを行ったEクラスが日本初公開された。
1990年代のことを思えばメルセデスベンツが新型車の公開をオートサロンで行うなんて驚きの出来事だ。
展示されていたのはセダンが最上級グレードとなるプラグインハイブリッド車の「E 350e スポーツEdition Star」、ステーションワゴンは売れ筋となるであろう「E 220d ステーションワゴン アバンギャルド」の2台であった。
この新型から全車電動化されエントリーグレードでも48Vのマイルドハイブリッドとなる。
プラグインハイブリッド車はバッテリーだけで112㎞(WLTCモード)の走行が可能だ。
■ケータハム
ケータハムブースでは2台の新モデルが注目を集めていた。1台は電動スポーツモデルの「プロジェクトⅤ」だ。
最高出力272PS(200kW)のモーターと容量55kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、0‐100加速は4.5秒で航続距離は約400㎞とされている。(WLTPモード)
これまでのBEVと言えば床下にバッテリーをレイアウトするのがオーソドックスな手法であったが、「軽量な電動コンポーネントをクリーンなクーペスタイルのボディに搭載する」というコンセプトを掲げていて、乗員の前後のスペースに分けてバッテリーが搭載されている。
目指したのはケータハム・セブンと同じ着座位置だ。市場導入は2025年後半から2026年前半を予定している。そしてケータハムの伝統モデルであるセブンの新モデル、「セブン340」も日本初公開されていた。
セブン270の後継となるモデルでスタンダードモデルの340Sとサーキット志向の340Rが用意されている。最高出力172PS、最大トルク174Nmというスペックは270から大幅に向上していて、0‐100加速は5秒以下だ。
■アルピーヌ
アルピーヌはA110の新グレードとなる「A110 R TURINI(チュリニ)」を展示した。昨年12月初めにフランスで発表されたばかりのニューモデルだ。
A110の中でもスパルタンなA110Rをベースに各種専用パーツが装着されたモデルで、カーボンの外装パーツが目を引くが、専用のチューニングのアンチロールバーなどを含めたラディカルシャシーなども装備されている。
初期ロッドの日本国内の販売台数は24台のみだ。昨年のオートサロンではルノースポールが手掛けた最後のモデルとなる限定車「メガーヌ R.S. ウルティム」が世界初公開されるということもあった。
アルピーヌジャポン・ルノージャポンの東京オートサロンに対する積極性が伺える。
■ヒョンデ
東京オートサロン初出展となったヒョンデ。
既に日本でも販売しているアイオニック5をベースにしたハイパフォーマンスモデル「アイオニック5 N」を日本初公開した。
Nはヒョンデのハイパフォーマンスモデルに関される名称だが、このアイオニック5 Nはヒョンデでは初めてBEV車にNが冠されるモデルとなった。
2モーター4WDが生み出す最高出力は650PSとなっていて、0‐100加速は3.4秒という速さを誇る。そしてコンセプトモデルではあるが、パフォーマンスコンセプトである「NPX1」も世界初公開された。
ヒョンデの日本市場に対する本気度。そしてオートサロンにスポーツモデルをぶつけてくる日本自動車市場に対する理解が感じられる展示であった。
これだけ多くの新モデルの公開があることを考えると、輸入車ブランドもオートサロンは重要なショーだと認識しているのが分かる。
来年もこの場でどんなニューモデルが登場するのか非常に楽しみだ。
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