えええ、白だけで200色あるってマジかよ!! 進化やめないド定番ボディカラー白の正体が衝撃すぎ

えええ、白だけで200色あるってマジかよ!! 進化やめないド定番ボディカラー白の正体が衝撃すぎ

 タレントのアンミカさんがTV番組で放った「白は200色」あるというコメント。本当かと調べてみると、白だけで200色以上の色味があるではないか。確かにクルマのボディカラーを、白と一言で言っても、様々な色味がある。近年もボディカラーの白は日々進化と変化を続けているのだ。そこで、ボディカラーの人気色、白について掘り下げていきたい。

文:佐々木 亘╱写真:ベストカー編集部

■白は200色どころじゃない!1000通りもあるってマジか

パンダトレノという相性で親しまれるカラーである
パンダトレノという相性で親しまれるカラーである

 何をもって白と呼ぶかは様々な定義があるが、まず今回は日頃見慣れているディスプレイモニターを使って考えてみたい。

 パソコンやスマートフォンのモニターは、赤・緑・青の3つの光の組み合わせで、様々な色を表現している。これを赤(RED)、緑(GREEN)、青(BLUE)の頭文字を取り、RGBと言う。

 ディスプレイ上で、RGBは各色1~255までの256段階で濃さを設定できる。赤をRGBの数値で表すと「255,0,0」という具合だ。今回の主役である白は、RGB:255,255,255と全数値がMAXになっている状態になる。

 ここで白とグレーの境界線を、RGBの数値で考えていきたい。RGBが全て0になると黒になるので、255の数値を下げていくと、白がだんだんと黒っぽくなっていくのだ。

 今回は仮に全数値を10段階下げたRGB:245,245,245の状態をグレーの始まりとし、それ以上の状態を白とする。すると、RGBそれぞれに10段階分の調整が出来るため、白と定義される色味は、10の3乗の数、つまり1000通り生まれるということだ。

 もちろんこれは、人間が認識できない微妙な色味の違いも含めての数である。ただ、一口に白といっても、様々な色味があるということを、私たちは理解しておく必要があるだろう。

(人間の認識できる色の数はおよそ1000万。RGBでは1677万7216通りの色を表現できるため、見分けることが出来ない色が数多くある。)

■白物家電の影響で白ブーム? ホンダの白へのこだわりも凄い

歴代のタイプRに採用されるチャンピオンシップホワイト
歴代のタイプRに採用されるチャンピオンシップホワイト

 クルマのボディカラーで、白が人気になり始めたのは1980年頃からだ。人気に火が付いた理由は諸説あるが、筆者は白物家電との関係が深いと思う。

 冷蔵庫・洗濯機・電子レンジなど、高額な家電は当時白色が中心だった。生活の豊かさを象徴するモノが白だったことから、同じく高額なクルマも白に落ち着いたのではなかろうか。

 1980年代の白は、濁りの少ない発色のいい白。トヨタのスーパーホワイトが代表的な色味である。すっきりと清潔感のある「真っ白」が、自動車カラーのトレンドになっていく。

 1990年代になると、さらに白の発色が良くなっていく。白は黄色みよりも、青みがかっていったのだ。トヨタのスーパーホワイトⅡ・スーパーホワイトⅣ、日産のピュアホワイトなどが人気だった。

 また、このころから光の当たり具合で、色が変化するように見える白が生まれてくる。これを上手くやっていたのは、ホンダだろう。

 シビックタイプRの代表色であるチャンピオンシップホワイトは、屋内や曇り空では少しクリーム色のように見えるのだが、晴天の下では曇りのないすっきりとした白になる。ここには、ホンダの白に対する深いこだわりをみた。

■パール全盛の次はソリッドへ戻る?今後の白はどうなっていくのか

高級感あふれるカラーとクルマとしてのパッケージの良さで根強い人気のマークII
高級感あふれるカラーとクルマとしてのパッケージの良さで根強い人気のマークII

 21世紀に入ると、白は塗料に人口雲母を混ぜ込むパール色が一般的になった。人口雲母は粒子が均一で薄く、光をよく反射してキラキラと輝き、柔らかさも加えてくる。トヨタで長い間愛されたホワイトパールクリスタルシャインは、パール色の代表的な存在だ。

 ここから白は、どのように輝くかが重要となっていく。

 強い輝きを求めた結果生まれていったのが、レクサスで使われているソニック技術だ。マイカ粒子の並びを整え、滑らかな質感と強い反射による陰影を実現する。生み出されたソニッククォーツは、ホワイトパールクリスタルシャインよりも輝きが深い。

 また、現在トヨタが提供する主力の白「プラチナホワイトパールマイカ」は、塗料に天然雲母を混ぜ、パール系の輝きを不均一にすることで輝きに丸さを出している。他メーカーも、独自の輝かせ方をホワイト塗色で作り上げてきた。

 パール主流の現在だが、ソリッド系の純白へと方向性を変えていきそうなのがスバルである。レイバックに設定されたセラミックホワイトは、陶磁器のような透き通る白だ。輝きよりも色自体の切れ味が強い。かつてのレガシィに設定されたピュアホワイトを思い起こさせるいい色である。

 長らく白ではパール系が愛されてきたが、そろそろパール色ではやることが無くなってきた感じもある。今後白の新規開発色に、ソリッドの純白系が増えていくと、パールブームは終焉を迎えるかもしれない。

 今後は、より白さを際立たせた純白系が来そうな予感。飽きの来ないホワイト系ボディカラーの人気は、まだまだ続いていくだろう。

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