パリ五輪では運航が実現せず、大阪万博でもデモ飛行にとどまりそうなeVTOL。しかし開発は停滞しているわけではない。特にローターを駆動するモーターの分野では、日本メーカーの躍進が著しい。このままeVTOLを支える大黒柱となれるのか!?
※本稿は2024年9月のものです
文:角田伸幸/写真:スズキ、スカイドライブ、スバル、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年10月26日号
■駆動用モーターは日本製が人気
パリ五輪では運航が実現しなかった空飛ぶタクシー(eVTOL)だが、水面下では開発が続いている。
なかでも注目がプロペラを駆動するモーター。技術力を活かして日本メーカーが躍進しているためだ。
たとえばデンソー。翼を持つeVTOL機を開発するドイツのリリウムにモーターを提供しているのだが、出力密度の高さが話題となり、他社からも熱い注目を集めている。
ニデックも元気だ。ブラジルのエンブラエルが作ったeVTOL企業「イブ・ホールディングス」に出資し、2026年からは駆動用モーターを供給する。
意外なのが多摩川精機という会社。聞きなれない名前だが戦前からある精密機器の老舗で、日本製eVTOLの開発元であるスカイドライブから駆動用モーターを受注しているのだ。
多摩川精機は、小型軽量が求められるeVTOL用に、出力100kWの空冷モーターを開発した。こいつの進化版が、スカイドライブが量産を目指すSD-05に搭載される予定だ。
2025年は空飛ぶタクシー元年ともいわれる。日本企業の貢献に期待だ。
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