2024年10月に日本登場をはたしたインドからの逆輸入車、スズキ フロンクス。デビュー前からかなりの数の先行受注を受け、大きな人気となっている。ここでは、人気のコンパクトSUV3台とフロンクスを比較し、それぞれの魅力を分析する。
※本稿は2024年11月のものです
文:清水草一/写真:奥隅圭之、スズキ、トヨタ、ダイハツ、ホンダ
初出:『ベストカー』2024年12月10日号
■対トヨタ ヤリスクロス
●トヨタ ヤリスクロス(1.5L・HEV、FF)245万1000〜295万4000円
2020年8月デビュー、直近の動きは2024年1月に一部改良。全長4180×全幅1765×全高1590mm、車重1170kg、最低地上高170mm、WLTCモード燃費30.2km/L(1.5ハイブリッドG、FF)。
エンジンは直3、1.5LNAとそのハイブリッドで、ともに4WDあり。ハイブリッドは後輪をモーターで駆動するE-Fourとなる。
見た目の押し出し感は、サイズの小さいフロンクスが圧勝している。ヤリスクロスは、フロンクスより全長も全高も高いわりに、ぐっとコンパクトに見えてしまう。そこを、ウルトラマンっぽい先進的なスタイリングで補っているとでも言おうか。
パワートレーンに関しては、フロンクスが1種類なのに対して、ヤリスクロスは1.5Lのガソリンとハイブリッドを持つ。特にハイブリッドは燃費で大きくリード。その分値段は高くなるけど、なにしろ世界最先端の技術。距離を走る人には魅力的だ。
【画像ギャラリー】日本で一番ホットなカテゴリー!? 人気の逆輸入コンパクトSUVスズキ フロンクスと手強いライバルたち(30枚)画像ギャラリー■対トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキー
●トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキー(ライズ1.2L・HEV、FF)217万3000〜233万8000円
2019年11月デビュー、2021年11月ハイブリッド追加。全長3995×全幅1695×全高1620mm、車重1070kg、最低地上高185mm、WLTCモード燃費28.0km/L(1.2ハイブリッドZ、FF)。
エンジンは直3、1Lターボ、1.2L・NA、1.2Lハイブリッドの3種類あり、1Lターボ車は4WDのみ、ほかはFFのみの設定となっている。
サイズ的にフロンクスに最も近いが、見た目の印象はまったく違う。ライズ/ロッキーは直線基調の端正さがウリだが、ヘタすると軽に間違われそう。フロンクスは断然スポーティだし押し出し感もあるので、ナメられない度を重視するならフロンクス!
んでもってロッキー/ライズは、1.2Lガソリン、1Lターボ(4WD)、1.2Lシリーズハイブリッドという3つのパワートレーンを用意している。ただしハイブリッドは割高。ガソリン同士だとかなり互角の勝負だが、価格はフロンクスのほうが高い。
【画像ギャラリー】日本で一番ホットなカテゴリー!? 人気の逆輸入コンパクトSUVスズキ フロンクスと手強いライバルたち(30枚)画像ギャラリー■対ホンダ WR-V
●ホンダ WR-V(1.5Lガソリン、FF)209万8800〜248万9300円
フロンクスと同じインド生産車で、日本では2023年12月発表、2024年3月発売開始。全長4325×全幅1790×全高1650mm、車重1230kg、最低地上高195mm、WLTCモード燃費16.2km/L(1.5Z、FF)。
エンジンは118ps/14.5kgmの直4、1.5L・NAでハイブリッドはなし。駆動方式はFFのみで4WDは設定されていない。
インドからの逆輸入車という点はフロンクスと同じだけど、雰囲気は大きく違う。WR-Vのルックスはシンプルで飾り気がなく、インテリアも同様。「便利ならそれでいいじゃん」と割り切った作りだ。
エンジンはどっちも1.5Lのガソリンのみ。乗り味はWR-Vはおおらかで、フロンクスはやや緻密。サイズはWR-Vのほうがかなり大きく、その分ラゲッジ容量は大差で負ける。割り切りのWR-Vか、ちょっとスカしたフロンクスか。
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