【替え時はいつ? 何が違う??】最新注目スタッドレス&オールシーズンタイヤの選び方

 北海道ではすでに雪の便りが届き、スタッドレスタイヤへの交換がされたとニュースで伝わっている。

 そうなると、そろそろ本州地域でも降雪に限らず、非降雪地域でもウィンタースポーツや不意の雪に備えて準備をしようという人が多くいるだろう。

 そこで今回は、2019~2020年の冬シーズンにお薦めしたいスタッドレスタイヤと、今話題のオールシーズンタイヤを正しく使うにはどうすればいいのか? どう選ぶべきなのか? という疑問について解説していきたい。

文/斎藤聡
写真/編集部、ヨコハマタイヤ、ノキアンタイヤ、SUBARU

【画像ギャラリー】2019~2020年シーズンのスタッドレスタイヤ、オールシーズンタイヤの新商品


■スタッドレスタイヤの購入は早めが吉!

 さあ、いよいよ冬シーズン到来です。スタッドレスに履き替えて冬支度をしましょう。すでに購入済みのスタッドレスタイヤを持っている人は、12月の声を聞くくらいにはタイヤ交換をしたいですね。2019年にスタッドレスタイヤを購入しようという人も、雪が降る前に早めの購入をお薦めします。

 雪が降るとスタッドレスタイヤが爆発的に売れるんだそうです。そうなるとタイヤショップも大型量販店も大忙し。せっかくの降雪にタイヤの履き替えが間に合わない。欲しいタイヤが手に入らない、なんてことにもなりかねません。

 で、今年お薦めのウィンタータイヤの紹介をしたいのですが、実は今年ちょっと新しい動きがあります。それはオールシーズンタイヤの登場です。ひと足先に登場したグッドイヤーの『ベクター 4シーズンズ』が有名ですが、今年になってオールシーズンタイヤが続々登場しています。

 というわけで、ここでは、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤについて紹介してみたいと思います。

■スタッドレスタイヤのお薦め銘柄と、その理由

 まずはスタッドレスタイヤですが、降雪地域や、雪道に積極的に行こうと考えている人は迷わずスタッドレスタイヤをオススメします。

 2019年のトレンドは、さらなる氷雪上性能の向上です。2018年にブリヂストンから『ブリザックVRX2』が発売されました。北海道では圧倒的な支持を得ているブリザックですが、それに甘んじることなく、氷雪上性能をさらに高め、スタッドレスタイヤとしてユーザーが最も求めている性能をさらに突き詰めているのが特長です。

ブリヂストン『ブリザックVRX2』。吸水性が進化した「アクティブ発泡ゴム2」を採用し、氷上ブレーキ性能を10%短縮。SUV用としてVRX2と同じ技術を採用した、『ブリザックDM-V3』も新たに投入している。実勢価格 1万5000円(195/65R15)

 そしてもうひとつ、ブリザックのモデルチェンジに発売時期を合わせてきたのがヨコハマタイヤの『アイスガード6』です。3年前に『アイスガード5』のマイナーチェンジ版『アイスガード5プラス』を発売して、昨シーズン『アイスガード6』発売ですから、気合の入り方は相当なものです。

ヨコハマタイヤ『アイスガード6』。トレッドゴムに配合された「新マイクロ吸水バルーン」が氷上の水膜を吸収。配合されたオレンジオイルが経年劣化を抑制する。実勢価格 1万5000円(195/65R15)

 いずれのタイヤにも共通しているのは、より微粒子化したシリカを従来よりも大量に配合できる技術を開発したことによって、氷の路面での柔軟性が上がり、氷のミクロの凹凸にゴムが密着しグリップ性能を高めていること。

 またトレッドブロックの剛性を高め、トレッドデザインの変更によって、接地面圧をより均一化できたことで、1点に力が集中せず、ドライ路面での操縦安定性を高めたり、ロングライフ性が高まったりと、氷雪上性能だけでなく、ほかの性能も引き上げられています。

 この2つのタイヤは、最新のスタッドレスタイヤということもあって、現在性能的にも2トップ的な位置づけにあります。

 もうひと銘柄挙げるとすると、個人的にも興味のあるタイヤがあります。それはノキアンタイヤの『ハッカペリッタR3』です。フィンランド生まれのスタッドレスタイヤで乗用車用だけでなく、SUV用の『ハッカペリッタR3SUV』も用意されていて、タイヤサイズも16~21インチまで揃っています。

 フィンランド製だからいいというわけではありませんが、世界で最初にウインタータイヤを作ったメーカーであり、以来独自の進化をして性能を磨いてき他メーカーでもあります。トレッド面が雪を掴むような独特のグリップ感があります。

ノキアンタイヤ『ハッカペリッタR3』。BMW、メルセデス・ベンツ、ジャガー・ランドローバー、ポルシェなどのメーカー純正商品として販売されている。海外とは異なる雪質での性能を確認するため、日本の雪でのテストも行われている。実勢価格 1万8000円(195/65R15)

■オールシーズンタイヤの正しい選び方と使い方

 次はオールシーズンタイヤを紹介します。今年話題のタイヤとして挙げたいタイヤでもあります。なんで急にオールシーズンタイヤが注目を集め、活気づいたのかというと、どうやらドイツでオールシーズンタイヤが爆発的に売れているのが原因ではないかと言われています。

 ドイツでは、冬にはウィンタータイヤを履かなければいけないと、数年前に法律で決まったのですが、ウィンタータイヤの定義は、スノーフレークマークと呼ばれる山と雪の結晶を図案化したマークがついていること。

左がマッド・アンド・スノーのマークで、右がスノーフレークマークとなっている。タイヤのサイドウォールに刻印されており、高速道路でのチェーン規制に伴うタイヤチェックでは、このスノーフレークマークが確認される

 スノーフレークマークは正しくは「Sever Service Emblem」という名称で、ASTMという公的試験機関で、厳しい寒冷地でも充分な性能を備えていることを認証されたタイヤなのです。

 近年発売されているほとんどのオールシーズンタイヤには、このスノーフレークマークがついています。つまりオールシーズンタイヤを履いていれば、それでサマータイヤもウィンタータイヤも兼用できるということで、経済観念の発達したドイツ人に大いに受け入れられたということのようです。

 そんな流れがあり、日本での販売を躊躇していたタイヤメーカーが日本への展開を始めたのです。

 日本でも、オールシーズンタイヤの扱いはほぼスタッドレスタイヤと同等で、スタッドレスタイヤ規制がかかっていても基本的には高速道路を走ることができます。日本では、「M+S」や「STUDLESS」の刻印があるとウィンタータイヤとして認められています。

 ただし、スタッドレスタイヤほど氷雪性能は優れていません。ですから、このタイヤを装着してメリットがあるだろうと思われる地域は、非降雪地域になります。年に1回か2回の雪のために、スタッドレスタイヤを持っているのは不経済だと感じている人には、まさにうってつけのタイヤといえると思います。

 オールシーズンタイヤも、雪道でそれなりにグリップ性能を発揮してくれますが、その性能の半分はトレッドデザインによるものです。ゴムも硬化しにくく、それなり性能は発揮してくれますが、氷雪性能をターゲットに開発したスタッドレスタイヤと比べると、明確な差があると考えたほうがいいと思います。

非降雪地域では、遠出をしなければ雪に出会うことはないが、年に1~2回降るかもしれない雪に備えておきたい人にお薦めしたいのがオールシーズンタイヤ。万能タイヤというわけではないので、理解しておいてもらいたい

 オールシーズンタイヤは1年中履きっぱなしでOKなので、タイヤの履き替えの手間はかかりません。

 また、タイヤメーカー(または商品)によって雪寄りかドライ寄りか、狙った性能に多少差があるので一概には言えませんが、押しなべてサマータイヤとしての性能は、スタッドレスタイヤよりも優れており、真夏の高速道路でもグニャつくようなゴムの柔らかさを感じることなく、安心して走ることができます。

 今シーズン選べるオールシーズンタイヤは、パイオニアともいえる『ベクター4シーズンズ』のほか、ミシュランが冬も走れるサマータイヤとして、オールシーズンタイヤ『クロスクライメイト』を2019年1月より発売。また、住友ゴムも2019年8月にダンロップブランドで、『オールシーズンMAXX AS1』を発表(発売は2019年10月から)。

 さらに、今年の東京モーターショーでヨコハマタイヤが『ブルーアース4S AW21』を発表。2020年1月9日から全国販売する。といった具合で、いきなりオールシーズンタイヤのバリエーションが増え騒がしくなっています。

本文で紹介した以外に、ファルケン『ユーロウィンター HS449』などもある。14インチの一部インチ以外では210km/h対応の「H」レンジの速度規格となっている

 一見便利なオールシーズンタイヤですが、いいことばかりではありません。タイヤ溝の半分まで摩耗が進むと、ウィンタータイヤとしては認めてもらえなくなりますから(これはスタッドレスタイヤも同様です)、履きっぱなしで走行距離が長くなる分、オールシーズンタイヤのほうが冬のタイヤライフは短くなるといえます。

 また、オールシーズンタイヤなので、サマータイヤ……特にスポーツタイヤやコンフォートタイヤにように、ある性能に特化したタイヤにはかなわないので、こだわりのクルマにはお薦めできません。これらの点はぜひ知っておいてほしい点でもあります。

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