両者にメリット多し [ホンダ]車にe-4ORCEを組み合わせたら良くない!? 【ホンダ・日産考察】

両者にメリット多し [ホンダ]車にe-4ORCEを組み合わせたら良くない!? 【ホンダ・日産考察】

 ホンダと日産が、経営統合に向けた検討に関する基本合意書を締結。日本の自動車業界にとって、歴史的な時間が刻まれ始めている。経営統合することでさまざまなシナジー効果が期待されるわけだが、そのなかでも4WD技術の共有は両者にとってメリットが大きいのではないだろうか!?

文・写真:ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】次期型NSXにもマッチする技術かも!? 日産e-4ORCEの横展開こそ現実的!!!!!(11枚)画像ギャラリー

■大切なのはウィンウィンの関係を継続していくこと

e-4ORCEが採用されているエクストレイル
e-4ORCEが採用されているエクストレイル

 ホンダと日産。両者とも日本を代表する自動車ブランドだが、歩んできた道のりはまったくもって異なっている。お互いに業績が良かった時もあれば、苦しい時間を過ごしている時だってあった。そんな両者が、経営統合に向けて関する基本合意書を締結した。大きな歴史が動いた日となった。

 今、日産は非常に厳しい状況に置かれている。今回の協業は、大変な時期を迎えている日産を救済するものという報道が相次いだが、ホンダの三部社長は会見できっぱりと否定している。とはいえ、設立が予定されている合弁会社は、ホンダ主導で進められるとのことだ。

 今回の協業はあくまで両者が重なり合うことで、生み出されるシナジー効果に期待したいというもので、開発力の向上も大きく関係することになる。つまり、両者が力を付けたい部分を補強できるチャンスという捉え方もできるわけだ。ホンダにとってのそれは、日産の4WD技術力ではないだろうか。

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■e-4ORCEこそ日産の誇りだ!!

フリードをはじめ、ホンダでは9車種が4WDをラインナップしている
フリードをはじめ、ホンダでは9車種が4WDをラインナップしている

 日産には独自開発した4WD制御技術「e-4ORCE」がある。同システムは、タイヤのわずかなすべりを検出することで、グリップの限界を見極めながら走行。ドライバーの操作に応じた旋回や加減速を実現する駆動力を算出し、前後のモーターと左右のブレーキを統合して制御する。

 また、従来の機械式4WDが構造上50:50までしか駆動力配分を変えられなかったのに対して、前後輪それぞれにモーターを持つ4WDシステムは100:0~0:100まで自在に駆動力を変えられるポテンシャルがあるのもポイントだ。

 e-4ORCEは、4輪のグリップ力を最大限活かせるように駆動力をコントロールしているので、これまで雪道や未舗装路で本領を発揮しがちだったが4WDの価値を、日常走行からワインディングといったマルチな路面でも高めてくれる優れものなのだ。

 一方のホンダは現行9車種に4WDモデルを設定しているが、日産と比較するとどうも影が薄い印象だ。ヴェゼルやZR-Vでは4WDの存在を強くアピールしているものの、販売比率は圧倒的にFFが多い次第である。

 実際、リアルタイムAWDと名付けられたホンダ4WD技術の完成度は高い。だが、他メーカーと比較すると、「ホンダ車の4WDの雪道性能はイマイチ」と言われていた時期があったことも、また事実なのである。

 世間からは、ホンダの4WDに対してのマイナスイメージが払拭できていない。その結果、既存のホンダユーザーも、新規で購入を検討している人も、あえて4WDのホンダ車は選ばないのだろう。

 そこで、ホンダ車にe-4ORCEを採用することができれば、両者にとって非常に好都合ではないだろうか。ホンダ新たな4WD車の販売切り口としてアピールすることができるし、日産はe-4ORCEの高い技術力を、再度世に広めることができるからだ。

 協業することで大切なのは、両者ウィンウィンの関係を継続できること。4WDは、そんな可能性が十分に高いのではないだろうか。

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