先人たちの経験の積み重ねである「ことわざ」を、カーライフに役立ててみようというこの企画。昔のものなので、現代ではコンプラ的にアウトなものもあるが何卒ご容赦願いたい。ここでは「な行」のカーライフことわざを取り上げる。
※本稿は2024年12月のものです
文:伊達軍曹/写真:AdobeStock(トップ画像=scharfsinn86@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2025年1月10日号
■憎まれっ子 世にはばかる(にくまれっこ よにはばかる)→車名は挙げないが、まぁいろいろなクルマ
人から憎まれるような者に限って、世の中では幅を利かせているということの喩え。
いろいろ差し障りがあるので車名は挙げないが、ひどい運転をするドライバーもいることで有名なドイツの●●●や国産ハイブリッド車の●●●●、ミニバンの●●/●●●などは大変よく売れるが、カーマニア(だけ)に絶賛される類の車種は、イマイチ売れないのが現実である。
【画像ギャラリー】昔の言い回しなので何卒ご容赦を……不適切にもほどがある「ことわざ」事典【な行】編(8枚)画像ギャラリー■女房と畳は新しい方がよい(にょうぼうとたたみは あたらしいほうがよい)→クルマ好きの心理全般だが、人と場合にもよる
「何でも新しいほうが気持ちがよい」ということの喩え。まぁハッキリ言って今の時代においては「不適切にもほどがある! 」という感じのことわざだが、クルマ好きの心理の一側面はとらえている。
しかし「長年を共にした奥さんやクルマのほうが愛おしい! 」と考える者も多い。自分がどちらのタイプに属する人間なのかを見極めたうえで、購入計画または整備計画を立てることが肝要となろう。
【画像ギャラリー】昔の言い回しなので何卒ご容赦を……不適切にもほどがある「ことわざ」事典【な行】編(8枚)画像ギャラリー■糠の中で米粒探す(ぬかのなかで こめつぶさがす)→悪徳中古車店で掘り出し物を買おうとしている人
精米した後の糠の中から米粒を探すという意味から、「簡単に見つけることができない」ということの喩え。中古車における“掘り出し物”が簡単に見つかると思っている人は、このことわざを噛みしめたほうがいい。掘り出し物の発見は、決して簡単ではないのだ。
とはいえそれは「良質な中古車など存在しない」という意味ではない。糠=悪質な中古車店の在庫の中から探すのは無理というだけで、糠ではなく米=普通の中古車販売店の中から「より粒がキレイな米を探す」というイメージを持てば、ナイスな一台は見つかる。
【画像ギャラリー】昔の言い回しなので何卒ご容赦を……不適切にもほどがある「ことわざ」事典【な行】編(8枚)画像ギャラリー■上り大名 下り乞食(のぼりだいみょう くだりこじき)→予備的な予算ゼロでクルマを買おうとしている人
旅の始めに派手にやりすぎて、帰りには文無しでみすぼらしくなることの喩え。
クルマの購入においても、通常ローンや残価設定ローンを適切に使うぶんには何ら問題はないが、後先考えずに派手な借金の仕方をすると「下り乞食」になり、下手をすれば任意保険代にも事欠く事態になりかねない。ご注意を。
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