日産はクルマ界でブレークスルーを狙う!! 内田社長兼CEO就任会見で激白!!

日産はクルマ界でブレークスルーを狙う!! 内田社長兼CEO就任会見で激白!!

 日産自動車は2019年10月8日に内田誠氏が社長兼最高経営責任者(CEO)に就任するトップ人事を決定したと、発表していたが、12月1日付で正式就任となり、12月1日に社長兼CEO就任記者会見が開催された。

 就任あいさつ、質疑応答をもとに、内田氏は日産をどのような手法で改革していくのか? ルノー、三菱とのアライアンスは今後どうなるのか? 低迷する国内市場に何か対策はあるのか? などについて考察していく。 

文:ベストカーWeb編集部/写真:平野学、NISSAN、ベストカー編集部

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ゴーン氏逮捕から1年で新体制発足

2003年に日産入社。それ以前は総合商社に勤務。順応性の高さが武器という。日本マーケットでの日産の存在感を挙げることにこだわっている

 2018年11月にカルロス・ゴーン氏が突然逮捕されてから早いもので1年が経過。加えてゴーン体制を払拭して日産再建を公言していた西川廣人前社長にも不正が発覚し辞任に追い込まれてしまった。

 西川前社長の辞任を受け、山内康裕最高執行責任者(COO)が暫定的に代行したが、1日に発足した新体制は、内田社長兼CEOをルノー出身のアシュワニ・グプタCOOと関潤副COOの両役員がサポートする、いわゆる『三頭体制』となる。

 グプタCOOは会社全体、事業を統括、関福COOは商品を統括、そして内田社長兼CEOは会社全体の責任を負う、という形で役割分担するという。3人の合議となると改革にも時間がかかるのではという懸念に対しても、自信を持っていることをアピール。

グプタCOOは11月まで三菱自動車のCOOで、新興国ブランドの『ダットサン』の立ち上げなどに携わってきた。ルノー出身
関副COOは33年前に日産に入社した生え抜き。2012年に役員、2013~2018年は中国に駐在し売ることの難しさを痛感したという

日産ブランドの信頼回復は急務

 内田社長兼CEOは、会見の頭で、「国内検査での不正、経営者の不正によって世間を混乱させたことを重く受け止めている」と謝罪。

 検査での不正、経営陣による不正問題により、業績が低下。それは長年にわたり築いてきた日産ブランドの信頼も失ってしまったのは痛い。内田社長兼CEOもまずは信頼の回復を最優先するため、日産が昔から徹底しているお客様ファーストを徹底するという。

 内田社長兼CEOは日産の魅力については、「日産の社員一人一人の能力が高い」ことを挙げ、これまで(ゴーン氏、西川氏)の経営戦略、事業戦略は間違っていなかったという考えから、大きく方向転換することはないもよう。

内田社長は日産の技術力の高さは健在であると主張。実際に日産は未来に向けた新技術でも先端を行く。写真は超薄型軽量シート

アライアンスは日産の強み

 内田社長兼CEOの就任会見で注目を集めたのは、日産、ルノー、三菱のアライアンスは今後どうなるのかということで、当然のように質問も集中した。

 西川前社長は、ルノー、三菱とのアライアンスについては見直しを検討していたが、内田社長兼CEOは、現状では見直しは考えていないという。ルノーとの関係についても断言はしていないが、ルノーとの提携解消はまずないだろう。

三菱との関係は今後強化される可能性が高い。最も勢いのある軽自動車を共同開発するパートナーとしてWIN-WINの関係は不可欠

 アライアンスは日産という企業にとっての強みであり、これまでも大きな成果を残していて日産の業績回復のカギを握っていると考えているからだ。そのアライアンスで大事なのは、3社がそれぞれメリットを享受できることが重要だという。

 現在は3社とも業績が悪化していて、まずは短期的に売り上げ、利益を伸ばすことに専念していくという。日産、ルノー、三菱の各社が抱える問題を洗い出すことから着手していくことになる。

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