気になる国内マーケット
業績の回復については、これから短期的、中期的、長期的な戦略の元でいろいろ手を打つことになるが、日産は日本国内市場の落ち込みが顕著でその対策は急務だ。
それに対し内田社長は、まだまだ就任したばかりなので具体的なことは明言できない、と断りながらも、「最も重要なのは新商品だ」、と断言。続けて、「スケジュールどおりしっかりと新車を開発すること」、「魅力を持った新型車を提供し続けること」という2点を加えた。
現在日産が未来へ導くと推進している日産インテリジェントモビリティで開発している最新技術を盛り込んだニューカーを続々登場させる意向も示した。そのために2019年下期は仕込み期間として重要だという。
日産は確かに一連の不正などがあったが、ゴーン氏体制以降、ワクワクする日産車がなくなった、という声をよく耳にするようになった。
内田社長兼CEOも、日産に入社した動機として、日産車はワクワクさせてくれたことを挙げていた。会見中に内田社長は『ブレークスルー』という言葉を多用した。
会見会場に展示していたフェアレディ240Zはスポーツカーでブレークスルー、東京モーターショー2019で世界初公開したアリアコンセプトは、SUVの価値に捕らわれないというブレークスルー車と説明するなど、新たな価値観を重要視しているのがわかる。
アリアコンセプトはこのままではないが、市販を前提としたものだから楽しみだ。
また、日産は数多くのクルマが消滅しようとしているが、これについては、「日本国内で販売している車種はモデルサイクルが長く古くなりすぎている。2020年以降は社長がコメントしていたとおり新車を投入して活性化を図ることになる」(日産関係者談)
ここ数年の日産の問題は新車の少なさにあったが、内田新体制では社長自らコメントしているとおり、日本マーケットのラインナップが刷新されるのは間違いないだろう。
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まだスタートしたばかりの日産の新体制については、会見中に何度も口にしていた、「ブレークスルー」をどれだけ見せてくれるのかに注目したい。
新車、技術などいろいろな分野でブレークスルーを狙っている日産に期待したい。
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