[V型6気筒]ツインターボ搭載!!　ロングドライブも余裕のスカイライン400Rが魅力的過ぎる件

　元は「グランツーリスモ（大旅行）」の略称だった「GT」。文字通り長距離走行に適した耐久性と走行性能を備えたクルマを意味するものだったが､いつしか「高性能車」に冠する呼称に変化していった。ここでは、「GT」の名にふさわしい乗り味を持つクルマを令和の自動車ラインナップから探してみる。

※本稿は2024年12月のものです
文：片岡英明／写真：日産、スバル、ホンダ、レクサス、ベストカー編集部
初出：『ベストカー』2025年1月26日号

令和のラインナップから正統派GTを選ぶ

　スポーツグレードの代名詞が「GT」で、昭和の時代は多くのメーカーが高性能車に「GT」の名をつけていた。元号が「令和」に変わった今は、GTに代わって人気が高いのはレーシングを意味する「R」だ。

　GTブームの火付け役となったスカイラインは、今もGTグレードを設定している。だが、それを超えた存在感とキレのいい走りを身につけているのが400Rだ。

　V型6気筒DOHCツインターボの刺激的で上質なパワーフィールに加え、意のままに操ることができるワクワクする走りに魅せられる。ロングドライブだって余裕でこなす。

　スカイラインは7速ATを搭載した正統派のFRスポーツだが、今の時代は4WDと無段変速のCVTでも痛快な走りを満喫できるスポーツモデルが存在する。

　その筆頭に挙げられるのがスバルのWRX S4だ。心臓はパワフルな2.4LのFA24型水平対向4気筒直噴ターボで、これにパドルシフト付きの8速CVTのリニアトロニックを組み合わせた。

　高回転の刺激は今一歩だが、2000回転から気持ちよくパワーとトルクが立ち上がる。パドルを駆使して切れ味鋭い加速と減速を楽しむことが可能だ。

　ダイレクト感の強いハンドリングに加え、スタビリティ能力も高い。狙ったラインに寸分たがわず乗せることができ、コーナーを駆け抜ける楽しさは格別である。

　同じエンジンを積むレヴォーグのSTIスポーツR EXも操る楽しさに満ちた4WDの快速ツアラーだ。こちらも守備範囲の広いZF製の電子制御ダンパーだから、ワインディングロードから街乗りまで気持ちいい走りを楽しめる。ワゴンとしての使い勝手のよさも魅力だ。この2車は最新のアイサイトも装備する。

　1.5Lのターボだから刺激はタイプRに及ばないが、6速MTの醍醐味と冴えたフットワークを存分に引き出せるのがシビックRSもいい選択だ。

　爽快感と上質感でライバルを大きくリードするのは流麗なクーペボディにV8を搭載するLC500。自然吸気5LV8の滑らかな加速フィールに酔いしれる。

●スカイライン400R主要諸元

・全長：4810mm
・全幅：1820mm
・全高：1440mm
・ホイールベース：2850mm
・車重：1760kg
・WLTCモード燃費：10.0km/L
・525万円

●スバル WRX S4主要諸元

・全長4670×全幅1825×全高1465mm
・ホイールベース：2675mm
・水平対向4、2.4Lターボ（275ps/38.2kgm）
・WLTCモード燃費：10.7km/L（STIスポーツR EX）

●レヴォーグSTIスポーツR主要諸元

・全長：4755mm
・全幅：1795mm
・全高：1500mm
・ホイールベース：2670mm
・車重：1630kg
・WLTCモード燃費：11.0km/L
・価格：444万4000～482万9000円

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