今から10年後の2035年、クルマの電動化は進み、価値観も大きく変化しているだろう。その時、「10年前(つまり2025年)に買っておいてよかった」と思えるクルマを5台、片岡英明氏にチョイスしていただいた。
※本稿は2025年1月のものです
文:片岡英明/写真:マツダ、トヨタ、スバル、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年2月26日号
※日産 GT-Rは生産終了を発表しており、今回は選外とした
スポーツモデルとマルチシリンダー、大型SUVがキモ
次の10年は、SDVと呼ばれる車載ソフトウェアによって進化させられるクルマが主役になる。その反動で、ドライバーが主役となって自在に走りを楽しめるクルマ、操って楽しいクルマがカーマニアのハートに刺さるはずだ。
ライトウェイト・オープン・スポーツカーの筆頭がマツダのロードスターである。1トンの軽量ボディを武器に、意のままの気持ちいい走りを存分に楽しむことが可能だ。キレキレのハンドリングに加え、オープンカーだから非日常の爽快感も群を抜いて高い。次世代モデルは電動化されるから車重は重くなるだろう。
2.4Lの水平対向エンジンを得て走りのよさに磨きがかけられたGR86と兄弟車のスバル BRZも、10年後は得難い一台になりそうだ。操っている感の強いリア駆動は後継車に受け継がれるだろう。だが、自慢の水平対向エンジンは変えられる可能性が高いし、もし残っても電動化され、重くなってしまうはずだ。
WRC参戦のベース車両となっているGRヤリスは技術の進歩によって10年後はさらに豪快な走りのホットハッチに成長していると思われる。だが、今の流れを見ていると6速MTは設定されないかもしれない。現行のRZハイパフォーマンスや6速MT車は希少価値も手伝ってプレミア価格で取り引きされそうだ。
絶滅危惧種として10年後に珍重されそうなのがレクサス IS500(とRC F)である。搭載するのは、今でも希少な自然吸気のV型8気筒DOHCだ。エンジンの強い存在感だけでなく走りの実力も高いから引く手あまただろう。
ランドクルーザー300(とレクサス LX)も、過去の実績から判断して大ブレイクすると太鼓判を押せるSUVである。ディーゼルターボは規制次第で海外でも人気者になりそうだ。
【画像ギャラリー】今すぐディーラーに走れ!? 将来的に希少となりそうな「10年後に自慢できる」日本車5選(24枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方