「うまいな」と思われる動作
同乗者に不安や不快を感じさせずに運転することが運転上手に結びつくため、「運転上手だな」と思ってもらえるような動作についてはなかなか難しいところですが、「運転に慣れてるな」と思ってもらえるようなポイントをいくつか挙げてみました。
レンタカーなどに乗った際に、シートやハンドル位置を調整する
上手な運転は、正しい姿勢(ドライビングポジション)から。そのため、運転に慣れている人は、普段自分が乗るクルマ以外のクルマに乗った際、必ずドライビングポジションを調整します。
正しいドライビングポジションは、シートは、深く腰かけた状態でブレーキを奥まで踏み込める位置、ハンドルは、9時15分の位置で握ったまま180度回した状態でも、上にくる腕の肘が伸び切らないような位置。この状態になるよう、シートの前後位置やシートバックの傾き、ハンドルのチルト機構とテレスコピック機能を使って調節します。最後に、ルームミラーとサイドミラーを合わせればOK。ここまでをさっとできれば、「慣れてるなー」となるはずです。

駐車の際は、クルマ止めにタイヤを当ててから、ちょっと離す
駐車場にクルマを止めるとき、クルマ止めがある場合は「クルマ止めにぶつかるまで下がる」のがマナーですが、クルマ止めに強く押し付けた状態のままだと、タイヤに余計な圧力がかかってしまうことで、タイヤやサスペンションのブッシュ系にストレスをかけてしまいます。
そのため、クルマ止めがある場合は、一度クルマ止めにゆっくり当てたあと、少しだけ前進(または後退)して、クルマ止めから離すようにしておくのが、運転上手のたしなみ。これができると「こいつわかってるな」となるはずです。
先進運転支援を使いこなす
現代においては、状況に応じてACCなどの先進運転支援技術を巧みに使いこなせることも、「運転の上手さ」に繋がるような気がします。
昨今のクルマは、ACCやステアリング支援機能によって長距離運転でも疲労が少なくなるなど、安全で快適に走行することが簡単にできますが、運転の主体はまだドライバーにあります。高速道路でACCを入れた後も、速度変化ができる限り少なくなるように、クルマの流れに応じて設定車速を上下させたり、一般道でもクルマの流れや交通量に応じて、(一般道でも使えるシステムの場合は)ACCを使うなど、運転支援技術を状況に応じて使うことができれば、「運転慣れしているな」というアピールができるのではないでしょうか。
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運転上手をめざすなら、こうしたテクニックだけでなく、高速道路の追い越し車線をずっと走り続けない、右左折時などでは優先される車両の進路を妨害しない、交通の流れを意識して「お先にどうぞ」ができるなど、「自分がペースよく走る」ことではなく、道路交通法をしっかりと理解したうえで遵守し、周囲の交通に配慮する運転ができるようになることも必要です。高速道路でクルマの間を縫うように追い抜くドライブが「運転が上手い」といわれた時代は、とうの昔に終えました。より安全でスマートなドライビングを目指しましょう。
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