リセールバリューのよさもデリカD:5の魅力
価格は上級グレードのPが460万1300円だ。セレナにハイブリッドのe-POWERと後輪をモーターで駆動する4WDを搭載したe-4ORCEハイウェイスターVが408万8700円だから、デリカD:5は価格が高い。それでも好調に売られる背景には、デザインや機能以外の魅力もあるのではないか。
この点を販売店に尋ねると以下のように返答された。「デリカD:5は、個性の強いミニバンで、中古車市場でも人気が高い。数年間使った後でも高値で売却できる。そのためにデリカD:5を何台も乗り継ぐお客様も多い」。デリカD:5はいわゆるリセールバリューが高い。
そこで残価設定ローンの3年後の残価(残存価値)を算出すると、新車価格の55%であった。5年後でも43%に達する。一般的な残価は3年後が43~48%、5年後は35~40%だからデリカD:5は高い。残価設定ローンの残価は、リセールバリューに応じて決められるため、デリカD:5は売却時も好条件になると考えられる。
さらに販売店では「デリカD:5は、コンパクトカーから輸入車まで、三菱車以外のさまざまな車種からの乗り替えがある」という。
「子供が成長して家族でスキーに出かけたりするには、4名で乗車できて荷物も積みやすく、なおかつ雪道の走破力の優れたクルマが欲しい。SUVの4WD仕様でもよいが、ミニバンのデリカD:5なら、多量の荷物を簡単に積める。そこで人気を集めた」。
具体的には荷室をどのように使っているのか。「デリカD:5のお客様は、いろいろな工夫をされている。例えば荷室を広げる時は、一般的には3列目のシートを左右に跳ね上げるが、背もたれを後方に倒して使うお客様もいる。
洋服やバッグなどは、背もたれを倒して面積を広げた3列目シートの上に置き、汚れたり、濡れた荷物は下側の床に置く。つまり3列目シートを使って上下2段の荷物棚として活用するわけだ。デリカD:5の全幅は1800mm以下だが、角張ったボディで車内の幅は広い。キャンプなども含めて、アウトドアに出かける機会の多いお客様にも好評だ」。
納期はどの程度か、次期型の話は聞いているか。「デリカD:5は、3か月前後で納車できる。納期の短さも人気の秘訣だ。次期型の話は今は聞いていない。2024年11月に特別仕様車のブラックエディションも投入したから、現行型の販売を続ける」。
デリカD:5の次期型が開発されていることは確かだが、発売までには暫く時間を要する。特にディーゼルエンジンが好きなら、現行デリカD:5は選ぶ価値の高いミニバンだ。高値で売却できる資産価値の高さも大切な魅力になる。
【画像ギャラリー】発売から18年も経ってるのになぜ売れ続けるのか? 新型デリカD:6の写真もチェック!!(11枚)画像ギャラリー次期デリカD:6はいつデビュー?
2023年に開催されたジャパンモビリティショーで世界初公開されたD:XコンセプトこそデリカD:6を示唆するモデルで、過去に登場したモデルの傾向と同じく、エクステリアデザインはそのテイストを活かして市販化される。
注目のエクステリアデザインは、絞り込んだフロントエンド、フロントフェンダーからノーズが一体となってスラントしたライン、フロントウィンドウとの段差など、個性的なものとなっている。
パワーユニットは、シリーズ初となる電動ユニットを採用。アウトランダーと同じPHEVシステムが採用される。エンジンの総排気量はアウトランダーPHEVと同じ2.4Lだが、次世代に向けた新開発エンジンとなる。
駆動方式はD:5同様に4WDのみ。三菱自慢の4輪を統合制御するS-AWCは制御ソフトの最適化により進化し、オンロード、オフロード問わず安心・安全に走行することができる、世界的に見ても唯一無二のミニバンとなる。
ただし、昨今の材料費の高騰や、PHEV化によって、価格が大幅に上昇する可能性がある。その打開策として、2.2L、直4ディーゼルターボを搭載した廉価グレードが設定される可能性はある。三菱の戦略に注目だ。
【画像ギャラリー】発売から18年も経ってるのになぜ売れ続けるのか? 新型デリカD:6の写真もチェック!!(11枚)画像ギャラリー
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